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【東京エンタメ堂書店】

井上・社会部デスク 新聞ってどう読むの?

 「新聞ってどう読むのが正しいの?」。社内見学の生徒さんや出前授業で出会う聴講者の方からよく聞かれます。正解はありませんが、ヒントはあります。私たちが日々お届けする新聞を、より深く、より楽しく味わっていただくために。あなたの新聞ライフを豊かにしてくれる4冊を紹介します。 (社会部デスク・井上圭子)

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◆各紙「芸風」比べて

 まずは、「難しい」「堅苦しい」といった新聞のイメージを取り払ってくれるこの本から。スポーツからカルチャー、政治までウオッチする「時事芸人」プチ鹿島さんの<1>『芸人式 新聞の読み方』(幻冬舎、一五一二円)です。新聞にはそれぞれ「キャラ」や「芸風」があり、それを知ったうえで読み比べると面白い、と説きます。

 例えば、(六月二十五日の朝刊最終面でもご紹介しましたが)朝日は「高級な背広を着たプライド高めのおじさん」。産経は「いつも小言を言ってる和服のおじさん」、毎日は「書生肌のおじさん」、日経は「現実主義のビジネス一筋おじさん」。読売は、ずばり「ナベツネ」。そして、わが東京新聞は−。ぜひ、お手にとってお確かめください。社員の私も思わず「うまい!」と膝を打ちました。

 ネット時代を「受け手が、自分にとって面白いニュースだけを選択する。本当かどうかより、自分の先入観に合うかどうか。それがヒートして感情と感情、極端と極端のにらみ合い」になっていると分析する著者。芸人らしくクスッと笑える各紙の記事を例に挙げ、「たくさんの視点を受け止め、楽しもうではないか」と呼びかけます。

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◆「見出しと一面だけ」でも

 お次は<2>『僕らが毎日やっている最強の読み方 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』(池上彰、佐藤優共著、東洋経済新報社、一五一二円)です。職業柄、毎日大量の情報を仕入れるジャーナリストと作家の二人が、読み方の極意を伝授します。「凡人にはムリ…」とひるみそうになる読者を引き留めるかのように「普通の人でも実践できる!」と帯に書かれているのがちょっと笑えます。

 朝刊の情報量は新書二冊分にも匹敵するといわれます。それを十一紙も購読する池上さんは、朝の二十分で全紙の見出しに目を通し、興味を持った記事を夜寝る前に一時間かけて読みます。十二紙を購読する佐藤さんは、朝起きて猫のえさやり後の二時間が新聞タイム。やはり「見出しだけ」「前文まで」「本文まで」の三段階に分けて読むそうです。慣れるまでは「見出しと一面だけ」「継続を第一目標に」でもOK。おぼろげな記憶でもあるかないかで、情報のベースには大きな差が出るといいます。

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◆「脳力」アップに

 元祖「知の巨人」が「開校」するのは、新聞をテキストに見立てた<3>『新聞大学』(外山滋比古著、扶桑社、一〇八〇円)。いわく、学費ゼロ、毎日届く、自宅でできる、最新の情報満載、おまけに頭がよくなる、と。「知力の弱化が老化を早める」として「脳力」アップに新聞を推す著者は、御年九十三歳。ちなみに百二歳になる私の祖母も新聞を毎日楽しみに読んでいる「現役学生」。効能は確かにあるようです。

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◆皮膚呼吸のように

 最後は<4>『逆境からの仕事学』(姜尚中(カンサンジュン)著、NHK出版新書、七九九円)です。在日二世として逆境だらけの人生を歩んできた著者は「悩んだら本を読め。忙しくて本が読めなくても新聞は読んでおけ」と説きます。毎日新陳代謝する新聞は「皮膚呼吸」、新書はもう少し深い「肺呼吸」、古典は「深呼吸」。皮膚呼吸ができていないと体全体の感覚が鈍り、いざ深呼吸をしても酸素をしっかり吸収できない、と。

 新鮮な酸素をたっぷり含んだ新聞を、私たちはこれからもお届けしていきます。ぜひ、アンチエイジングにお役立てください。

 

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