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【千葉】

被害防止へ警戒強化 通り魔事件相次ぐ

千葉市の路上で女子中学生が刺された事件で、現場周辺を調べる捜査員たち=8月23日、同市中央区で

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 八月と十月、千葉市や浦安市などの路上で、通行人が刃物で刺される事件が相次いだ。いずれの事件も、容疑者が面識のない被害者たちを次々に襲った。現場を取材しながら、突然、襲われた人たちの恐怖が脳裏をよぎり、足がすくみそうになることもあった。「誰もが被害に遭う恐れがある」と感じた。

 「JR千葉駅近くの路上で女性が刺されたようだ」。八月二十三日夕、事件の一報を聞き、千葉市中央区の現場に向かった。現場周辺は規制線のテープが張られ、捜査員が慌ただしく出入りしていた。現場が通勤路という近所の三十代の会社員女性は「自分が被害に遭っていたかもしれない」とショックを受けていた。

 被害者の中学三年の女子生徒(15)は、自転車の男に追い抜きざまに刃物で背部を刺され、全治一カ月の重傷を負った。この千葉市の事件発生から約一時間半後、今度は約十二キロ離れた船橋市前原西の路上で、女子大学生(19)が尻を刺され、約三週間のけがをした。

 県警は、船橋市の事件後間もなく、現場近くで埼玉県ふじみ野市の無職の男(21)の身柄を確保し、翌二十四日に殺人未遂容疑で逮捕した。男は知的障害があり「女性がよかった」などと供述した。男は自転車や電車で移動しながら千葉、船橋両市で犯行に及んだとみられている。

 千葉、船橋両市での事件から約二カ月後の十月十八日夕には、浦安市海楽の路上で、二十四〜五十一歳の男女三人が包丁を持った女に次々と切りつけられ、負傷した。

 現場に駆けつけた浦安署員が、近くに住む無職の女(32)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。女は統合失調症で通院歴があり「悩むことが限界になり、やけになってしまった」などと供述した。

 二つの事件の容疑者は現在、刑事責任能力を調べるために鑑定留置中だ。「いずれの事件も容疑者の発見が遅れれば、被害がさらに広がる恐れもあった」。県警幹部が浮かべた険しい表情は、無差別に人を傷つける事件の恐ろしさを物語る。

 千葉市は、十代の女性二人が被害に遭った事件の当日、市民向けの防犯メールの配信を見送った。市には「配信すべきだったのでは」との意見が相次いだ。

 県警本部は九月、県内三十九署の署長らに、同種の事件が起きた場合の容疑者の早期摘発や、近隣住民への速やかな情報提供を指示。各署は、日々の警戒に努めている。(中山岳、黒籔香織)

 

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