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【千葉】

ネットで寄付募り駅舎を改修 銚子商36人「最高の卒業制作」

プロジェクトに取り組んだ銚子商業高の3年生ら=銚子市で

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 銚子電気鉄道(銚子市)本社があり、築百年以上で老朽化が問題となっていた仲ノ町駅が、県立銚子商業高校の「銚電メイクアッププロジェクト」で美しく生まれ変わった。三年生三十六人は、インターネットで小口資金を募るクラウドファンディング(CF)などで約二百万円を集め、自ら駅舎のペンキ塗りにも参加した。

 駅舎の壁は白から木目を強調した茶色になり、レトロな雰囲気を残した。入り口の段差をなくすなど、利用者に優しいつくりにもなった。十八日にあった披露会で、プロジェクトリーダーの尾池月奈(ひな)さん(18)は「『小さなことが大きなことになる』。家族に聞かされ大切にしてきた言葉を実感できた」と喜びを語った。

 CFは百万円を目標に、七月から始まった。尾池さんは就職活動中で、他のメンバーも就活と受験と平行して取り組んでいた。鉄道マニアや市内外の人から寄付は徐々に集まった。だがまったく集まらない時期もあった。尾池さんは「目標を達成できるのか。就職活動もうまくいくのか。不安は尽きなかった。でも止まったら終わりだと、全員が踏ん張った」と振り返る。

 地道にチラシ配りなどを続ける生徒の姿はメディアで取り上げられ、寄付はどんどん集まった。九月末までにCFで百三十四万九千円、学校に郵送などで送られた寄付も合わせ、計約二百万円が集まった。

 駅舎の改修作業をすべてプロに依頼する余裕はなかった。そこで先月、三十六人は交代で駅舎のペンキ塗りをして手伝った。尾池さんは「活動を通じ、以前より銚電への愛着が沸いていた。寒かったけれど、最高の卒業制作にとみんなが笑顔で作業した」と話した。

 尾池さんは卒業後、市内の病院に介護保険事務職として勤務する。「いつか母親になったとき、子どもに仲ノ町駅を見せたい。そのためには銚子が元気になり、銚電が走り続けることが必要。社会人になっても、何か活動をしたい」と話した。 (渡辺陽太郎)

 

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