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【千葉】

幕張メッセ「五輪で半年使用」に困惑 恒例の催し開けない?

2020東京五輪・パラリンピックの会場となる幕張メッセ=千葉市美浜区で

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二〇二〇年東京五輪・パラリンピックで七競技の会場となる幕張メッセ(千葉市美浜区)の使用期間を、二〇年四月初旬〜九月末までの六カ月間と大会組織委員会が県に提示したことで、波紋が広がっている。春の入社式や大型連休のフェア、秋の商談会といった例年のイベントができなくなる可能性が出てきたためだ。県は期間の短縮を求める考えだ。(村上豊)

 五輪が開催されるのは二〇年七月二十四日〜八月九日で、パラリンピックは同月二十五日〜九月六日。組織委の提示では、メッセの使用期間は、開催前に三カ月以上、開催後に三週間以上となる。県経済政策課の担当者は、国際イベントなどの開催実績を踏まえ、「会場の設営や撤去は二、三日ずつで終わる。なぜ、そんなに長い使用期間なのか」と疑問を投げかける。

 メッセで昨年四〜九月に開かれたイベント百七十五件のうち、三分の一ほどが四、五月に開催されている。ここ数年は、四月上旬に大学の入学式や企業の入社式が、大型連休中には「ニコニコ超会議」(昨年入場者十五万人)、「“どきどき”フリーマーケット」(同二十万人)、「プラレール博」(同十二万七千人)が恒例のイベントとなっている。九月からは「東京ゲームショー」(同二十七万人)など産業展示のシーズンが本格化する。

 今年で二十九年目を迎えたメッセ。バブル真っただ中の当初は、東京モーターショー(一一年から東京ビッグサイトに会場変更)に代表されるような産業展示会の会場として利用されていた。しかし、バブル崩壊後は利用が伸び悩んだことから、コンサートや一般客向けフェア、スポーツ大会などを幅広く誘致し、利用の小型・多様化が進んだ。

 一連の営業努力の結果、主力施設の国際展示場の催事件数は、当初の年間八十〜九十件程度から一五年には約三倍の二百八十四件に増加。一五年の利用ホール数は約千九百で、バブル崩壊後の落ち込み(千二百)から回復している。

 メッセによると、コンサートなどの大きなイベントは、三、四年前から会場の予約が始まる。三年後に迫った五輪・パラリンピックと時期が重なる恒例イベントなどについて、県は使用期間が正式に決まってから、予約済みの主催者に時期をずらせるかなどを協議することになる。

 十八日には、政府と二〇年五輪・パラリンピックの競技開催地の自治体などでつくる協議会の幹事会が都内で開かれたが、最大の焦点となっている仮設整備などの費用分担の大枠は示されなかった。県の石川徹東京オリンピック・パラリンピック担当部長は会議後、記者団に「(開催まで)もう三年半しかない。スケジュール感を持ってもっと早く進めていただきたい」と早期の明示を改めて求めた。

 仮設費用の負担割合を巡っては、小池百合子都知事は三月末までに枠組みを決めたいとしていたが、大きくずれ込んでいる。大枠の費用分担は、五月末をめどに示される見込み。

 幹事会では、仮設設備と恒久的な設備との振り分けの必要性とともに、仮設設備の再利用の方法として、地元で行われるスポーツ大会との共通化や、設備のレンタルなどの案が挙げられた。

 県は仮設の費用負担について、「組織委が負担するのが原則」との立場を取っている。しかし、再利用できる仮設施設を整備したとなると、さらに県が費用負担を求められる可能性がある。石川部長は「千葉県があてはまるかどうかは分からない」と明言を避けた。 (村上豊)

 <幕張メッセ> 1989年オープン。日本最大級のコンベンション施設で、国際展示場1〜8(展示面積計5万4000平方メートル)、同9〜11(同計1万8000平方メートル)、イベントホール(9000人収容可能)などからなる。

 

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