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【千葉】

東葛の交通を楽しく知る 流山の市民団体が「事典」出版

新刊「楽しい東葛交通事典」を「読んでほしい」と話す山本鉱太郎さん=流山市で

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 東葛地域の歴史や文学、民俗などを学び、研究する市民文化団体「流山市立博物館友の会」が、同地域の江戸時代から近現代にかけての交通事情や現在の鉄道網を網羅した「楽しい東葛交通事典」を出版した。同地域を中心にJRや私鉄の108駅を会員が訪れるなどして調査し、歴史や現状を紹介する労作だ。 (飯田克志)

 同会は一九七八(昭和五十三)年に設立。会員は東葛地域を中心に作家、会社員、主婦、学者ら二百人。毎年春にテーマを決めて、会員が半年ほどかけて調査研究。その研究の報告書「東葛流山研究」を年一回発行しており、交通事典はその第三十五号にあたる。これまで人物や寺社、文献、地名、伝説民話などを取り上げてきた。

 会員三十二人が執筆した今回の交通事典は、江戸時代の交通▽近現代の交通▽鉄道各駅停車の三章立てとなっている。

 江戸時代の交通の章は、利根川と江戸川を利用した河川交通、水戸街道や成田街道などの街道、川の「港」である河岸の歴史や当時のにぎわった様子を解説。

 近現代の交通の章では、明治時代に民間資本で開発された利根川と江戸川を結ぶ利根運河、河川輸送で大活躍した蒸気船「通運丸」、流山や野田などで身近な公共交通「コミュニティバス」などを紹介している。

 鉄道各駅停車の章では、JRの常磐、成田、武蔵野の各線のほか、流鉄流山線、東武野田線、つくばエクスプレス(TX)、新京成電鉄、北総鉄道をそれぞれ概説。東葛地域の全駅のほか、TXの秋葉原駅など東葛地域以外の駅も掲載。駅ごとに歩みや特色をコンパクトにまとめている。

 「本陣」や「一里塚」など街道の用語のミニ解説や、放浪画家として知られる山下清の常磐線の駅弁にまつわる逸話、東葛地域で最初の乗り合いバスなどを取り上げた読み物も織り交ぜてある。

 同会は今回から出版費用を抑えるため、事務局長の石垣幸子さん(80)ら編集担当の女性会員が、パソコンを使った手書き原稿の入力や紙面のレイアウトなどに挑戦し、出版にこぎ着けた。「東葛流山研究」編集長で、旅行作家の山本鉱太郎さん(88)は「大変だったけれど、面白く読んでもらえる内容になった」と話している。

 八百部を発行。県内の図書館などに寄贈。B5判、百二十八ページ。定価二千八百円。問い合わせは山本さん=電04(7153)3958=へ。

 

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