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【千葉】

思い浮かべ触れる巣鴨 船橋の視覚障害者楽しむ

つえを携え、「洗い観音」を洗う船橋市視覚障害者協会の会員ら=東京都豊島区巣鴨の高岩寺で

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 東京都豊島区のボランティア団体「としま案内人駒込・染井・巣鴨」が、巣鴨の巣鴨地蔵通り商店街を歩いて楽しんでもらおうと、船橋市視覚障害者協会のグループを案内した。障害者団体の受け入れは初めてだったが、説明に具体的な数字を入れたり、手で触る機会を設けたりするなどして、ガイド方法に工夫をこらした。 (増井のぞみ)

 同協会ウオーキングクラブは月一回、各地の観光地などに足を運んでいる。今月十二日には巣鴨地蔵通り商店街を訪れ、介助者と二人一組になり、計二十八人が参加。としま案内人からは、通常の倍以上の八人がガイド役を買って出た。

 旧中山道だった商店街を通る際には、案内人はラジオの実況中継のように、さまざまな店舗が並ぶ現在の風景を詳細に説明。この後、一行は本尊の延命地蔵菩薩(ぼさつ)が「とげぬき地蔵」で知られる高岩寺(こうがんじ)へ。来馬明規(くるまあきのり)住職(54)から四百年を超える寺の歴史を聞き、とげぬき地蔵をまつる本堂前や、調子の悪い部位を洗うと治るとの言い伝えがある「洗い観音」を巡った。

 介助者の腕とつえを支えに、慎重に歩きながら参拝。案内人からは、足元に気を付けるよう「階段は六段です」との声が掛かる。同寺の僧侶も、列に並ぶ間などに「障がい者団体参拝」のカードを掲げ、他の参拝者に注意を促した。

 こけしを常設展示している同寺信徒会館では、「東京こけし友の会」の五人が自らのコレクション約五十本を用意。障害者らは実際に手にしながら、絵柄や材質の説明を受け、こけしの頭を回して「キイキイ」と音を鳴らしたりして感じ取っていた。

 同協会会長で全盲の山本一郎さん(75)は「説明を聞いて、こけしに触れさせてもらい、状況がよく分かった。皆楽しんでいた。目が見えなくても、外へ出掛けることは大事ですね」と笑顔を見せた。

 本紙読者で、としま案内人の小河直孝副会長(67)は「東京五輪・パラリンピックに向け、障害者の社会参加の機運が高まる中、その一助になれた。相手の立場を考えた説明は健常者の案内にも生かせる」という。来馬住職も障害者団体の案内は初めてで「障害者も平等に参拝できる機会をつくっていきたい」と話した。

 

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