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【千葉】

房総のニホンザル 守れ 外来種との交雑対策 県が本腰

県内で発見されたアカゲザル(県提供)

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 房総丘陵に生息する在来種のニホンザルを保全しようと、県は第4次管理5カ年計画(2017〜21年度)で、外来種のアカゲザルとの交雑種対策に乗り出す。05年からアカゲザルの捕獲に着手しているが、交雑種への対応を本格化させる。ニホンザルの群れの中に、交雑種がどれくらいいるかを把握した上で、具体策を考える。(村上豊)

 鴨川市や南房総市の北部から市原市南部までの房総丘陵では、ニホンザルが三十〜五十頭ごとの群れで行動しているとされ、〇五年時点で四千百頭いた。頭数管理を目的に、毎年九百〜千頭ほど捕獲されているが、増え続けている可能性がある。

 アカゲザルは、東南アジアなどに生息。体長がニホンザルと同じくらいの五〇〜六〇センチほどで、赤黄色っぽく、長い尻尾が特長。一九七〇年以降にニホンザルの生息域から十キロ以上離れた南側の南房総市や館山市で見つかった。観光施設の閉鎖に伴って施設を逃げ出し、野生化したとみられ、二〇〇八年に五百〜六百頭が確認されている。

 両種のサルとも、オスは別の群れに入り込む習性があり、県内で交雑種は一九九〇年代に発見された。二〇〇八〜一一年に捕獲した個体の遺伝子分析では、二千三百六十二頭のうち三十八頭が交雑種と判明。全体の1・6%だった。今年二月には富津市の高宕山(たかごやま)自然動物園で、飼育されていたニホンザル百六十四頭のうち、三分の一の五十七頭が交雑種であることが分かり、殺処分された。

 県は、交雑種が増えて生態系に悪影響を与えることから、交雑種の対策を、ニホンザルの適正な管理や、農作物の被害対策とともに進める。

 まず市町村と協力して、農家へのアンケートやサルが出没した日時や場所を記録したカレンダーを二年かけて作製。ニホンザルの群れの行動域や農作物の被害状況から、守るべき保全群、部分的な調整を図る調整群、排除する必要がある排除群などを定める。同時に、捕獲した個体の遺伝子分析や目視による調査を通じて交雑種がどのくらいいるかを把握する。

 それらを基に、環境審議会の鳥獣部会ニホンザル小委員会で検討するなどして、防護柵の設置や里から山への追い払い、捕獲といった対策を考える。ただ、ニホンザルの群れの中にいる交雑種をどう捕獲するかや、交雑割合が高まっている場合など、対策が難しい面もある。

 

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