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【千葉】

AEDをもっと活用して 県、普及へ訓練やPR

人形を使ってAEDの扱い方を学ぶ千葉北高校の生徒たち=千葉市稲毛区で

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 突然、心臓がけいれんするなどして倒れた人を助ける自動体外式除細動器(AED)の活用を促す動きが、県内で広がりを見せている。今月、AEDの設置や利用促進を県の責務とする県条例が施行。県は、学校や市町村に訓練を呼びかけるなど、取り組みを強化している。背景には、県内でのAED設置台数は増えているものの、一般市民の使用率が5%前後で横ばいの状態が続く現状がある。

  (中山岳)

 「誰か来てください。人が倒れています」。県立千葉北高校(千葉市稲毛区)で、十三日に開かれた救命講習会。一年生約三百六十人が、消防職員や応急手当てができるインストラクターらから助言を受け、人形を使って心臓マッサージやAEDの使い方を学んだ。

 AEDは、心臓が細かく震えて血液を送れなくなる「心室細動」などが起きた人に、電気ショックを与えて救命する機器。倒れた人に取り付ければ、使うべきかどうか機器が判断し、音声で知らせてくれる。救命講習会に参加した千葉北高一年の椎名未結(みゆ)さん(15)は「音声ガイドもあり、いざという時もあわてずに使えそう」と自信を深めた。

 AEDは、病院のほか公共施設や学校、ショッピングセンターなどに設置されている。県内の設置台数は二〇一一年度は約三千二百台だったが、一六年度は約八千八百台まで増えた。

 これに対し、県内で一一〜一五年、心臓疾患などが原因で倒れた人を目撃した一般市民のうち、AEDを使ったケースは毎年、5%前後にとどまっている。

 県医療体制整備室の担当者は「倒れている人を見てもAEDを使うことをためらう人は、まだ多い。体に取り付ければ、使うべきかは機器が判断することなどを広く伝えたい」と話す。

 一五年、県内で一般市民によるAEDや心臓マッサージを受けた五十六人の一カ月後の生存率は48%。受けなかった五百七十五人の一カ月後の11%と比べ、生存率は大きな差があった。千葉市稲毛消防署の消防第一課長補佐の石川敦さん(52)も「救急車が到着するまでにAED使用などの応急処置をすれば、救命率は上がる」と活用を呼びかける。

 県では今月、「AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例」が施行。条例は県の責務として、AEDを県内に効果的に設置し、市町村と連携してAED使用や心肺蘇生法を広めることを定めた。

 県は今夏以降、プロバスケットボールチームの千葉ジェッツや、Jリーグの柏レイソル、ジェフ千葉の各試合会場で、AEDの普及イベントの開催を検討。使用率を上げるため、PRも強化する。

 

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