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【千葉】

「保幼小中の流れを断たずに」 南房総市立の富山学園が開園 

富山学園の開園を記念して桜を植樹する関係者=南房総市で

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 県内では今春、公立の小中学校計十八校が統廃合された。新興住宅地では児童数の激増で教室不足が懸念される小学校がある一方、農村部などでは少子化に伴う統廃合が進む。人口減少が進む南房総市では四月、保育園・幼稚園、小学校、中学校の一貫教育施設となる市立「富山(とみやま)学園」が開園。ゼロ歳から十五歳までの子どもたちを同じ敷地で育む県内初の取り組みが始まった。 (山口登史)

 「チーム富山、行くぞ。おー」。南房総市富山地区で四月十日に開かれた富山学園の開園式。富山中学校生徒会長で三年の佐藤史弥さんは、出席した約五百人に力強く呼び掛けた。小中学校共通の校長の高柳聡学園長は「保幼小中の流れを断たず、目標を持ち、学び合い、高め合う新しい富山学園づくりを目指したい」と抱負を語った。

 少子高齢化が急速に進む南房総市富山地区。二〇一五年度の小中学生は三百三十八人だったが、二一年度には約15%減少すると市教育委員会が試算。昨年四月に近隣の小中学校の統合校として小中一貫校を開校。今年四月からは、同じ敷地に保育園と幼稚園を統合した「富山こども園」を新たに併設した。

 四月から富山子ども園は六十人(保育所二十九人、幼稚園三十一人)、小学校は二百二十八人、中学校は百七人の子どもたちが通う。最長で十五年間、同じ敷地内で保育・教育を受けることができ、教職員間での情報の共有のほか、小中学校入学時などに児童・生徒の新生活への不安を解消しやすくすることが期待されている。

 館山市では、神戸(かんべ)小学校と富崎小学校(一一年度末に休校)が四月、房南小学校に統合。房南小は房南中学校と同じ敷地内に設置され、小中一貫校「房南学園」として新たな歩みを始めた。

 鉄筋二階建ての校舎兼体育館を新たに整備し、校歌と校旗も一新。中学校長の池田俊郎学園長は今月五日の開校式典で「九年間を見通した教科指導を充実させ、児童生徒を小中全職員で支援、指導し豊かな心を育みたい」と述べた。

◆小中18校今春廃止 県教委「少子化が影響」

 県教委によると、今春廃止されたのは、公立小学校十五校、中学校三校。新設されたのは小学校四校、義務教育学校一校。小中ともに二〇〇〇年ごろをピークに学校数が減少傾向に転じ、一七年二月時点では、小学校は八百五校(本校、分校の合計)、中学校は三百八十校となっていた。

 近年の傾向として、小中学校の統廃合が進むのは県南部や東部など人口減少が進む地域が多いが、県北部では、若い世代の流入で児童数が急増し、既存の小学校の増改築を検討している自治体もある。

 県教委の担当者は「相次ぐ統廃合には少子化が影響していると考えられ、今後もこの傾向は続くのではないか」と分析している。

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