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【千葉】

国際医療福祉大、成田に医学部を新設 「地域貢献」期待するが…

1年次から臨床の実技が学べる校舎内の施設を見学する1期生や保護者ら=成田市で

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 国際医療福祉大学(本校・栃木県大田原市)が四月、成田市公津の杜の同大成田キャンパスに医学部を開設した。国際的に活躍できる医師の育成を目的に、国家戦略特区の枠組みで医学部の新設が決まったが、県内は深刻な医師不足が続いており、県内の医療機関での勤務を期待する地元自治体との連携が課題となっている。 (渡辺陽太郎)

 今月二日、成田市内で医学部の初年度となる入学式が開かれた。一期生は百四十人で、うち二十人がモンゴルやベトナムなどからの留学生。教員の約半数が海外での教育、臨床の経験があり、外国人も多い。大半の授業が英語で行われ、六年次には四週間以上の海外での臨床実習もあり、国際色豊かな教育プログラムを特色とする。一年次から臨床実技を学べるのも特徴だ。

 国際医療福祉大は二〇二〇年に成田市畑ケ田に「国際医療福祉大学成田病院」の開院も目指している。

 一方で県は、人口十万人当たりの医師数が全国ワースト三位で、深刻な医師不足に陥っている。二五年には最大千百七十人の医師が不足するとの推計もある。

 一三年に国際医療福祉大と共同で「国際医療学園都市構想」を提案した成田市は、医学部校舎の用地取得や建設費などで六十七億七千六百万円を補助。県も医学部校舎建設費に三十五億円を補助した。卒業生の将来的な地域医療での貢献に強い期待を寄せる。県の担当者は「少なくとも研修期間は県内で働いてほしい」と漏らす。

 一期生で県立東葛飾高校卒の国本優也さん(18)=松戸市=は「地域医療に貢献したい。だから地元の大学を選んだ」と話す。さいたま市出身の一期生、根岸青葉さん(18)は「得意の英語を生かせる授業内容で、海外で医療ができるかも」と期待を込めた。

 大学の担当者は「国際的に活躍できる医師とは『国内外』で活躍できる医師。地域医療への貢献も目標だ」と話す。研修先として、県内の医療機関を紹介していくという。だが担当者は「職業選択の自由があり、最終的には学生の意思だ」とも話した。

 県医師会は、地元の医師が大学の教員などに引き抜かれ、地域医療崩壊を招く可能性があるとして、医学部設置に反対していた。岡本正和事務局長は「引き抜きはなかったが、卒業生が県内で働いてくれるか、不安も残っている。注視したい」と話した。

 

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