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【千葉】

ネットいじめ止める 柏で市立の中1対象に授業開始

ビデオ教材では、場面ごとに問い掛けがあり、生徒たちはどう対処するかを考えた=柏市土中学校で

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 柏市教育委員会は、市立中学の全ての一年生を対象に、インターネット上のいじめの対処法などを考えてもらう授業を始めた。新たに開発したビデオ教材を使い「傍観者にならず、行動を起こす」ことの大切さを生徒たちに伝える。いじめを匿名で通報できるスマートフォン用アプリも全国の公立校で初めて導入し、ネットいじめの早期発見や抑止につなげる考えだ。 (堀場達)

 授業では、千葉大学教育学部の藤川大祐教授(51)らと共同開発した約十分のビデオ教材「私たちの選択肢」を使う。級友が無料通信アプリのLINE(ライン)で悪口を書き込まれ、それをきっかけに実生活でも暴力をふるわれたり、陰口をたたかれたりする。

 級友へのいじめについてビデオでは「LINEでの悪口をやめるよう呼び掛ける」「傍観する」という二つの選択肢が示される。選んだ行動によって、ドラマの結末は異なる。授業を受ける生徒たちには、「どちらを選ぶか」「どうしてそう考えたのか」といった問い掛けが場面ごとになされていく。

 二十二日に柏市増尾の土中学校で公開授業があり、一年生が授業を受けた。呼び掛け行動を選んだ生徒は「自分が止めなければいじめがひどくなる」、傍観を選んだ生徒は「迷うが、自分がいじめられるかもしれず、こわい」などの理由を、それぞれ語った。

 当事者間でやりとりするLINEの普及などで、ネットいじめは、これまで以上に第三者に見えにくくなったとされる。藤川教授は「どうしたらいじめが止まるのかを子どもたちが考え、自分たちで対処していく必要がある」と話す。今後、柏市内の中学校の授業では、藤川教授が理事長を務めるNPO法人・企業教育研究会のスタッフでもある千葉大大学院生が、指導に当たる。

 柏市教委は近く、米国で二〇一四年に開発されたスマートフォン用アプリ「STOPit(ストップイット)」を、市立中の全生徒が使えるようにする。周囲で発生したいじめを、匿名で通報できるのが特徴。報告を受ける市教委には学校名と学年のみが伝わる。緊急時には、相談窓口の電話番号一覧が表示され、すぐ電話をかけることが可能という。スマートフォンではなく、パソコンでも利用できる。販売元のストップイットジャパンによると、日本には昨年導入され、私立の小中学校三校で使われている。

 

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