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【千葉】

行動から「あやしい人」判断 NPOが子どもたちに防犯教室

腕をつかまれた際、相手の手を振りほどく方法を教える清永奈穂さん(右)ら=東京都江東区の第一大島小で(6月18日撮影)

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 ベトナム国籍で松戸市の小学3年生のレェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9)=が殺害された事件で、元保護者会長の渋谷恭正(やすまさ)被告(46)=殺人罪などで起訴=が逮捕されてから14日で3カ月。子どもたちは「人に親切に」と言われる一方、「不審者に気をつけよう」とも言われる中、犯罪から子どもを守るため、あやしい人の行動パターンを教えるNPO法人の取り組みを追った。 (黒籔香織)

 「あやしい人ってどんな人?」。六月十八日、東京都江東区の第一大島小学校で開かれた防犯教室。NPO法人「体験型安全教育支援機構」(東京)代表理事の清永奈穂さん(46)が、子どもたちに問いかけた。

 「サングラスした人」「知らない人」−。子どもたちからは、さまざまな答えが出る。続いて清永さんは、黒い帽子にサングラス姿の担任教諭を示して「先生はあやしい人?」と尋ねる。子どもたちは「違ーう」と声をそろえた。

 清永さんは「見た目だけじゃ分からないね」と話し、不審者に共通して見られる五つの特徴をまとめた「はちみつじまん」を子どもたちに紹介した。

 あやしい人に会ったら、どのように行動すればいいかを清永さんらが実践。「行けません」ときっぱり断ったり、学校に戻ったり。すぐ親らに報告する大事さも強調。相手の靴の色や性別、服装などを分かる範囲で伝える手順を子どもたちと一緒に練習した。

 実際に連れ去られそうになった場合など、子どもが身を守るためにできることも伝えた。清永さんは「一個しかない大事な命。勇気を出して危ないときは自分で身を守ろう」と語りかけた。

 同支援機構は二〇〇六年から、防犯教室を全国の幼稚園や小学校で開いている。防犯教室で行う取り組みは、かつて、約二百七十人の犯罪者から聞き取り調査した結果を基に考案したという。

 清永さんの父親で同支援機構理事の清永賢二さん(73)は、警察庁科学警察研究所(柏市)の犯罪予防研究室初代室長。宮崎勤元死刑囚による幼女四人連続誘拐殺人事件では、類似事件から犯人像を導き出すプロファイリングを担当した。

 その後、「犯罪者の心理や行動を知ろう」と思い、賢二さんは約二百七十人の犯罪者に聞き取りし、その行動を分析。犯罪者が犯行を諦める距離などの分析結果を基に、子どもたちには最低限、約二十メートル走って逃げようと教えている。

 清永さんは「子どもを一人にさせないように見守るには限界がある。子どもはいつかは一人で生きなくてはいけない。いろいろな危機に対応して、生きる力を発達段階に応じて伝えたい」と話している。

◆はちみつじまん(あやしい人の五つの特徴)

▼知らないのに、なにかと「は」なしかけ る

▼理由もないのに「ち」かづいてくる

▼あなたが来るのを道のはしや車のかげで じっと「み」つめてくる

▼いつまでもどこまでも「つ」いてくる

▼あなたがくるのを「じ」っと「ま」って いる

▼こういう人に会ったら「ん?」と注意

 

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