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【千葉】

「ノーベル賞は少し先でも」 村上春樹さんにゆかり 市川・喫茶店オーナー下田さん 

フランネルと呼ばれる布を使ってコーヒーを入れる下田荘一郎さん=市川市で

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 5日に発表されたノーベル文学賞で、作家の村上春樹さん(68)の受賞はならなかった。約30年前、村上さんと親交のあった市川市の喫茶店「cafe蛍明舎(けいめいしゃ)」八幡店のオーナー、下田荘一郎さん(62)は「ノーベル文学賞ばかりに執着することなく、今まで通り大作家の道を歩んでほしい」と期待した。

 下田さんは1982年、習志野市の京成谷津駅南口にある商店街に蛍明舎(現在の谷津店)をオープン。熟成豆を布でドリップする本格的なコーヒーを味わえる店は珍しく、当時、船橋市習志野台に住んでいた村上さんは何度か通い、エッセーに「蛍明舎のコーヒーはおいしい」と書いた。

 「村上さんの作品は、自然と映像が浮かんでくる」と下田さん。2014年に出版された短編集「女のいない男たち」に収められている「木野(きの)」には、店で飼っていた猫「ガンジー」と思われる描写がある。作中と同じように、体は灰色で、しっぽが長く、客が玄関を開けるまでドアの前でじっと待ち続けたといい、「うちの猫を思い出させてくれた」。

 店を訪れる村上ファンは「静かにコーヒーを楽しみ、自分の内面を整えるようにして帰っていく人が多い」という。「ノーベル文学賞を取ったら大混雑するかも。痩せ我慢かもしれないが、今までの静かな環境を保つには受賞は少し先でもいいかな」と話した。 (美細津仁志)

 

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