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【千葉】

洗濯挟み、金属製の型使い ミニトマトにハート刻印

ハートマークが浮かび上がったミニトマト

写真

 表面にハートマークの凹凸があるユニークなミニトマトを、旭市の地方公務員石井康弘さん(50)が試作した。消費者が面白がる写真映えを狙った遊び心と、農家の収益向上の願いを込めて実用化を目指している。 (小沢伸介)

 市販の洗濯挟みに金属製のハートの型を取り付け、まだ青い実に挟んでおくだけ。二週間ほど圧迫させて収穫時に外したところ、ハート形が立体的に浮かび上がった。「刻印果菜」と名付け、栽培方法と道具類の特許を今年二月に取得している。

 四角いスイカなど通常と異なる形の果物や野菜は高値で取引されている。ただ、型枠を使うため栽培管理が難しい。これに対し、石井さんが考案した刻印果菜は、栽培の手間がかからず、食味も変わらない利点がある。

 石井さんは今夏、自家消費用のトマトやナス、メロン、ウリで実証実験に挑んだ。跡が目立たない、余計な傷が付くなど失敗続きの中で、細長いミニトマトの「アイコ」が唯一、うまくいったという。

 旭市の石井さんの実家は稲作農家。週末や休暇に農作業を手伝いながら、もうけが少ない野菜に付加価値をつけるため、見た目を面白くする方法を思案し、アイデアを温めてきた。

 実家の築百年ほどの古い農家住宅は東日本大震災で被害を受け、建て替えを余儀なくされた。両親に代わって支援制度を探す中、日本弁理士会が被災地に住む人などに資金援助していることを知り、特許出願に挑んだ。

 石井さんは「支援制度がなかったらアイデアだけで終わっていた。ミニトマトは見栄えが良く、お弁当に入れたら『かわいい』と評判になると思う。実用化に向けて改良しながらメーカーなどに働き掛け、生産者の収益向上に貢献できれば」と話す。

 

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