東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

豊かな昔話の世界届け40年 緑綬褒章 流山拠点の人形劇団ふうせん

緑綬褒章を受章した流山市の「人形劇団ふうせん」=流山市で

写真

 秋の褒章受章者が発表され、県内からは一団体と二十二人が選ばれた。流山市を中心に四十年近く、人形劇を通して子どもたちに豊かな昔話の世界を伝えてきた市民ボランティア「人形劇団ふうせん」が、緑綬褒章を受章した。代表の尾引(おびき)光子さん(61)は「自分たちの楽しみの延長なのに、褒章までもらって、申し訳ない気持ち」と笑顔で語った。 (林容史)

 先月末、流山市内の幼稚園。尾引さんらが人形劇を披露すると、「悪いおじいさんがやったんだよーぅ」「私、手伝うー」「僕も手伝うー」などと、子どもたちの元気な声が飛んだ。

 この日の人形劇は、心優しいおじいさんがネズミたちに団子を振る舞って、お礼に立派なお土産をもらう昔話「おだんごころりん」。豊作だったおじいさんをやっかんで、意地悪なおじいさんがこっそり畑を踏み荒らしてしまう。子どもたちは、作物を元通りにしようとする優しいおじいさんに声援を送っていた。

 「その時、その時の子どもたちの反応を拾って、キャッチボールすることが大切なんです」と尾引さん。流山市を活動拠点に、テレビやDVDなどでは味わえない、生の舞台の醍醐味(だいごみ)を子どもたちに感じてもらいたいと演じ続ける。

 旗揚げは一九七八年。子育て中のお母さんたちが集う流山市内の江戸川台児童センターで、センターの先生が「人形劇をやってみては」と呼び掛けたのが始まりだった。先達にアドバイスを請い、台本や音楽を入手し、人形や舞台装置を手作りして公演に臨んだ。

 劇団は来年、四十周年を迎える。団員は市内在住の主婦ら九人。創設時のメンバーは残っていないが、最長で三十五年、新顔でも四年半にわたり活動を続けている。

 年間二十回ほど、主に市内の幼稚園や保育所、小学校、特別支援学校などで公演し、依頼があれば野田市や柏市にも足を延ばす。最近はデイサービスに通うお年寄りの前で人形劇を披露することもある。

 人形劇のほかにもボードビル、紙芝居、ハンドベルの演奏など芸の幅は広い。週二回の全体練習に加え、家事をしながらせりふを覚えたり、人形操作の自主トレに励んだりする。

 どうして人形劇を?と尋ねると、「子どもが好きで人形劇が好きだから」「子どもたちの応援が苦労を全部、持っていってくれる」「何回、演じても完璧がないから」。いかにも当然といった表情で団員たちから答えが返ってきた。尾引さんは「毎回、毎回、子どもたちから、いいものをもらっているんです」。

◆秋の褒章 受章者(敬称略) 

 ▽緑綬褒章(1団体)

人形劇団ふうせん  地域交流支援活動奉仕団体 流山

 ▽黄綬褒章(5人)

大川 善光 69 司法書士 柏

高橋 広雄 61 日本航空767運航乗員部運航乗務嘱託 佐倉

滝沢 勝利 72 元滝沢興業社長 市川

槙田 耕造 61 京成ホテルミラマーレ名誉総料理長 千葉

山根 英二 62 三井造船特機エンジニアリング千葉工作部主管 市原

 ▽藍綬褒章(17人)

安藤 博康 69 調停委員 木更津

飯島 秀人 55 船橋市消防団副団長 船橋

梅山 美枝 75 民生・児童委員 四街道

大塚 完 61 県酒造組合会長 成田

大橋美枝子 75 保護司 千葉

川島なを子 64 調停委員 千葉

黒川 有昌 86 大網白里市明るい選挙推進協議会長 大網白里

斎藤 治夫 76 保護司 白子

嶌根 勝三 75 保護司 松戸

鈴木 勝彦 70 調停委員 匝瑳

竹森 久男 70 県消防設備協会長 船橋

田中 富夫 69 元茂原警察署少年警察ボランティア連絡会長 長生

橋本 吉保 53 東金市消防団副団長 東金

原島 昌人 72 自衛官募集相談員 千葉

日暮 勝 59 松戸市消防団副団長 松戸

山沢 博 76 保護司 八千代

渡辺 武 73 民生・児童委員 浦安

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報