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【千葉】

市原ぞうの国のアジアゾウ「ゆめ花」 沖縄で初妊活

鼻を器用に使って絵を描くゆめ花=市原市の「市原ぞうの国」で

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 市原市の動物園「市原ぞうの国」で飼育されているアジアゾウのゆめ花(か)(十歳、雌)が八日、繁殖のため、沖縄県沖縄市のテーマパーク「沖縄こどもの国」に旅立つ。市民からの寄付約二千万円を元手に半年〜一年ほど滞在する。ペアリングをするのはアジアゾウの琉人(りゅうと)(十四歳、雄)。日本生まれのゾウが妊娠・出産した例はなく、期待が高まっている。  (美細津仁志) 

 ゆめ花は日本で生まれた国内最年長のアジアゾウ。二歳で始めた絵画が得意で、長い鼻で絵筆を握り、味わい深い四季の風景画や自画像、漢字やひらがなを書き、人気を博している。

 ぞうの国によると、ゾウの妊娠、出産適齢期は一般的に十代といわれる。ゆめ花が七歳になったころから繁殖に向けて準備を始め、全国の動物園の中から、二〇一五年に一子をもうけた琉人を選んだ。

 ネックになったのが、移動費用や滞在費。約八百万円にも上る片道の交通費だけでも、行政からの補助金がない私立動物園にとっては大きな痛手。このため、ぞうの国は昨年五月、繁殖を支える募金活動「ゆめ花をママに!」プロジェクトで呼び掛けると、市民から約二千万円が集まった。それでもまだ資金は十分とはいえず、ゆめ花は沖縄に移った後も、絵を描いては、自らの滞在費を稼ぐ計画という。

 ペアリングが成功し、妊娠すれば、再びぞうの国に戻って出産に備える。目安は来年夏。ちょうどゆめ花の母ゾウのプーリー(二十六歳)が第三子を出産する見込みで、広報担当者は「自然界とは異なり、動物園で暮らすゾウが出産や子育てを目にする機会はほぼない。ゆめ花にとっても貴重な経験になるはず」と期待を寄せる。

 五日の「ぞうさんショー」には、県内一の子授けスポットとして知られる長南町の笠森寺(通称・笠森観音)の小川長円住職(50)が「妊活」の成功を祈って読経した。小川住職は「創建約千三百年を誇るお寺でも、ゾウの祈願は初めて。観音様の御利益で子宝に恵まれれば」と話していた。

 ゆめ花は八日午後二時半のショー「いってらっしゃい会」の後、ぞうの国を出発。神戸市や宮崎市の動物園で休憩を取りながら、トラックやフェリーを乗り継いで十二日に「沖縄こどもの国」に到着する。

 

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