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【千葉】

<ひとキラリ>元野田市長 根本崇さん回顧録 独自施策 なぜ進めたか

回顧録を手に「後世の役に立ててもらえれば」と話す根本崇さん=柏市で

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 野田市長を六期務め、昨年七月に退任した根本崇(たかし)さん(72)が、二十四年にわたる市政運営を振り返り、施策の根底に流れる政治理念をまとめた回顧録を出版した。根本さんは「国の施策に逆らって、こだわりの行政を進めた。なぜそうしたのか、ぜひ市民に知ってほしい」と話す。(林容史)

 根本さんが「一番の芸術作品」と強調する座生三地区土地区画整理事業は、途中で業務代行業者が経営破綻した難事業だった。事業を進める陰で市職員が流した汗を記した。

 この他、ゼネコン汚職事件の余波で低価格競争が激化したことを受け、労働者の賃金カットを防ごうと、事業者に一定以上の賃金支払いを求めた全国初の「公契約条例」制定や、障害者の親の会が主体となった社会福祉法人の設立など、独自の施策の狙いなどを克明に解説している。

 市長を退く半年ほど前から執筆を開始。市職員に目を通してもらい、市議会の議事録とも照らし合わせて事実関係を確認した。今年初めには、ほぼ書き上げたが、膨大な分量となったため、三分の一まで削り、八月にまとまったという。

 根本さんは「市民が支援してくれたから市長を六期務めることができた。興味のある部分だけでも読んでほしい。私はこう考えたが、市民ならどう考えるのか」と呼び掛けている。

 A4判で五百二十二ページ、五十三万字に及ぶ。写真は一切、掲載していない。ページ数の都合で脱原発や消費税増税、介護保険、障害者施策などに関する国への苦言や、自身を取り巻いた政治状況などは割愛したが、「機会があれば発表したい」と根本さん。

 出版を記念して報告会を十五日午後六時から野田市の興風(こうふう)会館で開く。根本さんが出版の背景を話すほか、各種施策について関係者が当時を振り返る。入場無料。来場者に回顧録を無料で配布する。

 <ねもと・たかし> 1945年9月生まれ。東大法学部卒。建設省(現・国土交通省)入省。千葉県水政課長、静岡県島田市助役、建設省大臣官房政策企画官などを経て91年に野田市助役。92〜2016年、野田市長。17年に旭日中綬章受章。野田市在住。

 

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