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【千葉】

12年以降 逮捕・起訴 県職員4人

 県職員が業者に入札情報を漏らしたなどとして逮捕された事件は二〇一二年以降、今回の事件を含めて三件あり、計四人の職員が逮捕、起訴された。県は事件が明るみに出るたびに対策を取ってきたと説明するが、再発防止策の抜本的な見直しが求められている。

 県は〇九年に約三十億円に上る職員による不正経理が発覚したのを機に、県コンプライアンス基本指針を策定。職員の法令順守に向け、研修会を毎年開くなどしてきた。

 しかし一二年、県銚子土木事務所の元次長が指名競争入札で、特定の業者に便宜を図ったとして、官製談合防止法違反容疑などで逮捕。一四年には、県千葉水道事務所の元課長が、配水管工事の指名競争入札で、業者に入札情報を漏らした見返りにわいろを受け取ったとして、加重収賄容疑などで逮捕された。

 県は一二年と一四年の職員逮捕を受け、県土整備部職員向けの手引書や汚職事件の事例を細かく記した研修テキストを作成。コンプライアンスを繰り返し説明してきたとする。

 国家公務員には、人事院規則で利害関係者と高額な会食をする場合、届け出をしないと懲戒処分を受ける基準があるが、県には職員の違反行為に関する同様の懲戒基準がない。

 県によると、今回の事件で起訴された県東葛飾土木事務所の前所長佐藤政弘被告は昨年六月と同九月、岡本組の元取締役高松英範被告と会食していた。

 県が今年三月に聞き取りした際、佐藤被告は「会合に行ったら(高松被告が)いた」と釈明。聞き取りをした県の担当者は「『利害関係者がいるとは知らなかった』と言われれば、コンプライアンス違反に問えない」と明かす。

 県は県土整備部に新たな委員会を設け、再発防止策を検討していくとしている。 (黒籔香織)

◆県東葛飾事務所10件中8件 岡本組の落札率95%超

 岡本組が二〇一三年度から五年間で落札した県東葛飾土木事務所の担当の県発注工事十件のうち、八件が予定価格に対する落札額の割合を示す「落札率」が95%を超えていたことが、県への取材で分かった。

 県発注工事入札の全体でみると、岡本組は同じ五年間に共同企業体(JV)を含めて三十八件を落札。落札率が90%を超えたのが二十九件で、このうち二十一件が95%超だった。

 談合問題に詳しい法政大の五十嵐敬喜名誉教授(公共事業論)は「一般的に落札率が93、94%を超えると談合を疑わざるを得ず、95%を超えると危険信号だ」と指摘する。その上で、東日本大震災以降、物価や人件費の急騰により、特に道路や橋梁(きょうりょう)工事などは談合の温床になっているといい、「談合を監視し、再発防止につなげるシステムを構築する必要がある」と話す。

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