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【千葉】

女性を見つめた 永井荷風のまなざし 市川で企画展

「断腸亭日乗」の原稿などが展示された企画展=市川市で

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 市川市で晩年を過ごした文豪・永井荷風(一八七九〜一九五九年)の企画展「荷風の見つめた女性たち」が、市川市文学ミュージアム(同市鬼高)で開かれている。近現代の日記文学の最高峰とも評され、三十八歳だった一九一七年から書き留めた日記「断腸亭日乗(だんちょうていにちじょう)」が百年となったのを記念した。企画展では交友のあった女性たちにスポットを当てるとともに、日記や愛用品など計約百五十点を展示している。

 「あめりか物語」「日和下駄(げた)」などで知られる荷風は東京で生まれ、四六年から約十四年間、市川市内で暮らし、生涯を閉じた。作品には多くの印象的な女性が登場することから、荷風の女性へのまなざしや当時の時代・風俗を知ってもらおうと、同ミュージアムが企画した。

 「断腸亭日乗」には死の直前までの四十二年間、大正期から戦前、戦後の日々の出来事をはじめ、交友、風俗・世相などが記された。荷風が付き合った芸者、女給、踊り子たちは、著書「〓東綺譚(ぼくとうきたん)」「腕くらべ」などに登場しており、会場にはこれらの原稿や、踊り子たちに囲まれて笑顔を見せる荷風の写真などが飾られた。

 同ミュージアムの山本夏子学芸員は「荷風は女性関係が派手だったと評されるが、温かく女性を見つめていたことが作品に生かされていることを知っていただければ」と話している。

 買い物籠や傘を手に出掛ける荷風の定番スタイルを表現したり、机、眼鏡、湯飲みといった愛用品をそろえた書斎も再現されている。

 来年二月十八日まで。休館は原則月曜で、年末年始の二十八日〜一月四日も休館。観覧料は一般五百円、六十五歳以上四百円、高大生二百五十円、中学生以下無料。問い合わせは、同ミュージアム=電047(320)3334=へ。 (保母哲)

※〓は、さんずいに墨

 

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