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【千葉】

時代とともに多様化 「個人」ベースに支援を 米村千代・千葉大教授に聞く

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 時代とともに多様化する家族の形や支援のあり方について、千葉大学の米村千代教授(家族社会学)に聞いた。 (聞き手・中山岳)

 一九六〇年代から七〇年代の高度経済成長期、家族の形は、サラリーマンの父、専業主婦の母、子ども二人の構成が「標準モデル」だった。

 今では男女とも晩婚化が進み、一人っ子家庭、夫婦のみの世帯、単身世帯も増えている。

 だが、多様化する家族に、日本の法律や制度は、対応しきれていない。

 夫婦の姓を巡る問題もそうだ。夫婦別姓を認めない民法七五〇条が憲法違反かどうかが争われた訴訟で、最高裁大法廷は二〇一五年十二月、「家族の姓を一つに定めることには合理性がある」として、合憲と判断した。結婚後も、夫婦それぞれの姓を使う「選択的夫婦別姓制度」を求める声は強まっているが、実現できていない。

 家族の多様性を考える上で、同性愛者らのカップルの存在も重要だ。東京都渋谷区など一部の自治体は、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める制度を始めている。だが、日本では同性愛のカップルは、法律上の結婚が認められず、配偶者として遺産を相続できないなどの不利益を受けている。

 経済的理由で結婚できず、家族という形を選べない人たちもいる。格差を縮め、多様な家族をどう支えるかが、大きな課題だ。

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 対策の一つとして考えられるのは、待機児童問題や教育無償化の議論のように、家族の中で「子ども」という個人に焦点をあて、支援することだ。

 今後、介護なども個人をベースに、支援の枠組みを考える必要があるのではないか。

<よねむら・ちよ> 千葉大学文学部教授。2011年4月から現職。17年4月、同大大学院人文科学研究院長・文学部長。専門は家族社会学、歴史社会学。近現代の日本の家族の変容などを研究。著書に「『家』を読む」(弘文堂 2014年)など。

 

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