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【千葉】

県産イチゴ「チーバベリー」 甘くない2年目 課題は安定供給

チーバベリーのスイーツを味わう招待者=千葉市内のホテルで

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 県内でイチゴ狩りシーズンが本格化するのを前に、県はメディア・観光関係者を対象に販売促進イベントを開いた。目的は、県産の一押し品種「チーバベリー」の知名度アップ。発売2年目で観光の切り札として真価を問われるが、安定供給が課題のようだ。(村上豊)

 千葉市内のホテルで十五日に開かれたイベントでは、商品購入などに影響力を与えるインフルエンサーと呼ばれるブロガーら十八人を招待した。情報を会員制交流サイト(SNS)などを通して拡散してもらうためだ。

 この日は県産品種の展示やチーバベリーを使ったスイーツの試食会があり、若い女性らを中心とした参加者は展示された色鮮やかな赤い果実を、競うように写真や動画で撮影した。

 森田健作知事はイチゴをパクリと口に含んで「うまいっ、ほんとにっ」と、おいしさを伝えるとともに、「思いっきりPRしてください」と呼びかけた。

 県はチーバベリーを有力な観光資源と位置付ける。イチゴ狩り園や直売所に県外や海外から訪れる人が増えれば、産地の南房総や太平洋側での宿泊や飲食につながり、県内に経済波及効果をもたらすからだ。

 大粒で果汁たっぷりのチーバベリーは、収穫してすぐ食べるのに向いているうえ、三回ほど実を付けるのでイチゴ狩りを五月の大型連休まで楽しめる。他方で柔らかいため運搬に弱く、県内中心にしか出回らず、来県しなければ食べられない。直売所では珍しさから、他の品種より二〜四割高く売れるという。開発者の一人で県農林総合研究センターの前田ふみさんは「好天が続いた後は甘さが増すので狙い目。へたの方から食べると、甘さが口いっぱいに広がります」と話す。

 課題は、安定した供給ができるか。昨シーズンはイチゴ狩り園によっては来客数に品数が追い付かず、「午前九時四十分にオープンしても、十時にはチーバベリーがなくなってしまった」(生産農家)。

 今シーズンは栽培面積が〇・六ヘクタールから一・四ヘクタールに増え、取扱先も二十から七十程度に増える。県いちご組合連合会長の小山和典さんは「今年は収穫用もお土産用もふんだんにあります」と胸を張る。

 県は特設サイト「ストロベリーフィールズちば」で、チーバベリーを多く扱う農園を案内している。二月には「いちごフェア」と称して、六十五のイチゴ農園と八十七の飲食店・菓子店で関連品を買った人などに抽選で県産品をプレゼントする。

<県産イチゴ> 産出額は78億円(2015年度)で全国9位。作付面積220ヘクタールのうち市場出荷が4割強と他県に比べて少なく、イチゴ狩りなどの観光農園が3割、直売が2割強を占める。県は振興計画で21年に100億円を掲げる。チーバベリーは県農林総合研究センターが開発し、15年8月に品種登録。福岡県の「あまおう」、栃木県の「とちおとめ」、静岡県の「紅ほっぺ」に並ぶブランド化を目指している。

 

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