東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

市川市長・市議補選 市選管 あす全票再点検

写真

 再選挙となった昨年十一月の市川市長選などでの異議申し出を受け、市選挙管理委員会は二十九日、同時実施の市議補選(被選挙数二)とで投じられた計約二十四万二千票を再点検する。異議を申し出た市民二人は「開票作業に疑問がある」などと主張。市選管の開票作業が適正だったか否かなどを確認する、異例の全票の数え直しとなる。その目的や方法などを探った。 (保母哲)

<理由>「異議」への納得狙い

 票の再点検の際、市選管は、異議申出書を出した二人にも立ち会ってもらうことにしており、佐々木和夫委員長は「(開票事務について)二人に納得してもらいたい」と説明する。

 公選法では、市選管が異議を棄却する決定をしても、不服なら県選管に審査を申し立てることができる。県選管の裁決で棄却されても、次は東京高裁に提訴して裁判で争うことも可能だ。こうした手続きが確定しないと、市長選の再選挙の日程を決めることができない。それだけ市長不在期間が長くなる。

 このため市選管は、二人に立ち会ってもらい、再点検の結果を明らかにすることで、異議申し出に対する市選管の決定に二人が納得し、県選管に申し立てないことを狙っている。

 市選管は今月中旬から、昨秋の市長選と市議補選の開票作業に携わった市職員約二百五十人中、約百人から書面や面談での聞き取り調査を進めている。佐々木委員長は「開票作業は適正に行われた。ただ、異議の申し出人の言い分には理解できる面があり、(異議を)開票事務の改善につなげたい」と話している。

 二人が県選管に申し立てをしなければ、市長選の再選挙の実施は四月ごろとみられる。

<焦点>開票の「点検」は異例

 県内などでこれまで行われた再点検の目的は、僅差で当落が決まった際などに、次点者らが疑問票などを再度調べるよう求めたケースがほとんどだ。今回の市川市では、選管の開票事務の適正さを見極めるのが主目的のため、極めて異例な票の数え直しとなる。

 県内での例では二〇〇四年五月の一宮町長選で、落選者が異議を申し出た。当落の票差はわずか一票差。市川市と同じ昨年十二月八日、票を数え直すと発表した埼玉県春日部市長選の票差は八票だった。

 市川市選管に異議を申し出た元市議の石崎英幸さん(48)は、昨秋の市長選と市議補選の開票作業で、(1)選管の中間票の出方が不自然(2)市議補選で、数千票が見えない場所に移された(3)市長選で、ある候補の票の束が別の候補に混入していた−などと問題視した。

 もう一人の申し出人である市民の名前や異議内容について、市選管は「個人情報のため」との理由で明らかにしていない。

<方法>24万票余 108人で確認

 再点検作業は二十九日午後一時から、昨秋の開票場と同じ国府台市民体育館・第一体育館で行われる。市民も二階の観覧席から見学でき、正午から受け付けを開始する。市選管の予想では、終了は午後五時ごろ。

 投票済みの票は段ボールで保管されており、当日は開票場に運び込まれた後、点検台で開封される。この点検台は候補者だった市長選五人、市議補選六人ごとに設けられ、市職員百八人が一票ずつ手作業で確認。計測器を使って二百票ずつ束ねる。無効票も同様にチェックする。

 票数は市長選が十二万千百二十一票、市議補選が十二万千四十五票。経費は、開票場の設置・撤去委託費などで約百三十万円。

 票の再点検は「開披(かいひ)調査」「再開披」とも呼ばれる。投票日に投票が終わった後、票が入った投票箱は開票場に集められて「開披台」と呼ばれる台の上に置かれ、票を取り出すことが由来という。

◆昨秋の市長選

 2期務めた市長の引退に伴い、昨年11月26日に投開票された。立候補した5人の得票がいずれも法定得票数(有効投票総数の4分の1)に達せず、再選挙に。投票後には、2人の市民から市長選と市議補選の無効を求める異議申出書が市選管に提出された。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報