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【千葉】

芥川賞 木更津在住の若竹さん受賞 地元効果で書店大忙し

芥川賞受賞作「おらおらでひとりいぐも」を紹介する特設コーナー=木更津市の精文館書店で

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 第158回芥川賞に選ばれた木更津市在住の主婦、若竹千佐子さん(63)の「おらおらでひとりいぐも」。地元・木更津の書店では飛ぶような売れ行きで、図書館で貸し出し予約が相次ぐなど、高い注目を集めている。 (山口登史)

 「えっ、はっ。ただのおばちゃんが芥川賞…」。若竹さんの長男(34)=東京都在住=は、先月十六日に受賞が決まった際の驚きを振り返る。「昔から文学が好きで、言葉に思い入れの強い母だった。芥川賞に輝き、本当にうれしい」と声を弾ませた。

 受賞作「おらおらでひとりいぐも」は、夫に先立たれた東北出身の七十四歳の主婦「桃子さん」が、孤独や悲しみと向き合い、自由な生き方を見つけていく姿を描く。随所に出てくる東北弁での語りが特徴的だ。

 若竹さんは岩手県遠野市出身。結婚を機に関東地方に移住し、約三十年前から木更津市内に暮らす。八年前に夫と死別した。

 趣味などを通じ、若竹さんとは四〜五年前からの付き合いという木更津市の主婦、森脇加代子さん(73)は「夫と死別して、何か寄り添ってくれる存在を求めていたのではないか」と推し量る。「落ち着いたら、お祝いする会を開いてあげたい」と話した。

 木更津市内最大の書店「精文館書店」では特設コーナーを設置。河出書房新社が発行する単行本も今月七日時点で百八十冊が売れた。これまでに五〜六回入荷したが、いずれも数日以内に完売。タレント又吉直樹さんの作品「火花」を除けば、芥川賞作品では近年にない売れ行きという。担当の小島章敬さん(40)は「木更津在住の作家ということで地元効果だと思う」と喜んだ。

 木更津市立図書館でも貸し出しの予約が相次いでいる。七日現在で貸し出しをしている五冊に対し、予約は八十件。五十〜七十代からの問い合わせが多いという。ほかの地元の作家とともに特設コーナーを設け、利用を呼び掛けている。

 

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