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【千葉】

「けやき通り貫通やめて」 交通量増え環境悪化

流山市内からけやき通りを望む通りの行き止まり地点=流山市で

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 松戸市のJR新松戸駅から西に真っすぐ延びる「けやき通り」の貫通計画を巡り、沿線の住民らと市が対立している。市は、行き止まりになっているけやき通りを、堀に橋を架けて流山市内の幹線道路につなげる計画だが、住民からは「騒音や事故のリスクで生活環境が悪くなる」といった声が上がる。市は今後「住民に丁寧に説明して理解を得たい」とするが、三十五年以上前からたびたび表面化してきた対立に着地点は見えない。 (林容史)

 主要幹線二級市道7号(通称・けやき通り)は約二キロ。歩道が整備され、ケヤキ約三百二十本が植えられ、両側には大型マンション群が並ぶ。流山市との境界を流れる神明(しんめい)堀に突き当たり、通りは行き止まりになっている。

 近年、堀の反対側の流山市の幹線道路沿いに、家電量販店やホームセンター、カジュアル衣料品店などが相次いで進出。松戸市によると、けやき通りにつながる住宅街にある生活道路(長さ約百メートル、幅員約六メートル)が幹線道路への抜け道となり、一日当たりの交通量は二〇〇九年の約二百五十台から、現在は三千〜四千台まで激増しているという。

 生活道路付近の住民からの対策を求める声を受けて松戸市は一七年度、けやき通りを延伸し、堀に橋を架ける事業の設計に本格的に着手。生活道路ではなく、堀沿いの道を利用できるようにする計画だった。

 しかし、昨年十月に開かれた住民説明会で突然、計画を知らされたマンションの住民が反対。翌十二月に計画の撤回を求めて要請書を提出した。

 けやき通りの延伸を巡っては、マンションの住民たちが一九八二年に「反対する会」を結成、二度にわたり大規模な反対運動を展開し、着工にストップをかけてきた。

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 反対運動の流れをくむ「けやき会」の植田福彦(よしひこ)さん(73)は、マンション購入時に建設業者から「けやき通りは延伸しない」と説明を受け、環境の良さから購入を決めたという。「通りが貫通して幹線道路化すれば、生活環境は間違いなく悪くなる。なぜ、われわれにだけ負担を強いるのか」と訴える。

 「かつてはマンション住民も若く、反対運動も激しかった。住民が高齢化し、無関心層が増えてきた今、事業を進めようとしているように思える」と不信感ものぞかせる。

 市は、堀に橋を架ける事業費として二〇一八年度当初予算案に約二億円を計上する方針だったが、マンション住民の反対を受け見送った。市は今月十七日、反対が根強いマンション住民を対象に説明会を開催する。一定程度の理解が得られれば一八年度補正予算でこの事業費を盛り込む考えだ。

 本郷谷健次市長は「地域の人たちに丁寧に説明して不安を解消し、事業を進めていきたい」と話している。

 

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