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【千葉】

成田空港の機能強化案 夜間静穏7時間確保

成田空港の機能強化を巡り、国などから新たな案が示された協議会=芝山町で

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 成田市など九市町でつくる「成田空港圏自治体連絡協議会」は十九日、芝山町で会合を開き、国土交通省や成田国際空港会社(NAA)、県の担当者から機能強化の見直し案に関する六項目の再要望に対する回答の説明を受けた。回答では、滑走路ごとの「スライド運用」を一部変更し、夜間の静穏時間を七時間確保する案が示された。各市町は回答を持ち帰って議会や関係団体に説明した上で、本年度中の地元合意に向けて調整を進める方針。

 NAAによると、C滑走路供用後のスライド運用では、早番の午前五時〜午後十一時を午後十時までに、遅番の午前六時半〜翌午前零時半を午前七時半からにそれぞれ一時間ずつ短縮することで、飛行コース下の静穏を七時間とする。昨年六月には、国側は滑走路ごとの運用制限時間を六時間とする案を示していた。

 周辺対策交付金の充実では、現在の約四十億円を六十億円に増額。その一部を活用して「地域振興枠」を設定し、財政力指数などを勘案して配分。さらに、A滑走路の騒音を受ける成田、山武、芝山、横芝光、茨城県河内の各市町に「特別加算金」を交付する。

 具体的な地域振興策は、県が「基本プラン」の実施プランを二〇一九年度までに策定し、地元の意見を聞きながら具体的な事業や施策を盛り込む方針を示した。

 国交省によると、空港全体の午前五時〜翌午前零時半の運用時間で合意することが前提。ただ、C滑走路供用まで相当の期間を要するため、さらなる改善について要請があれば協議に応じるとした。

◆周辺9首長 一定の評価

 成田空港の周辺九市町の首長たちは、騒音対策などの要望が聞き入れられたとして、国・NAA側の回答を一定程度、評価した。ただ、スライド運用の変更案は、騒音地域が大幅に拡大する横芝光町での効果が不透明で、同町と他の自治体で評価に差が出た。

 協議会長の小泉一成・成田市長は会合後、「再要望を真摯(しんし)に受け止めて検討していただいた回答で、一定の評価をしたい」と述べた。周辺市町、NAA、国、県が機能強化案を最終合意する四者協議会の開催に向け「道筋はできた」との認識を示した。

 佐藤晴彦・横芝光町長は「C滑走路の運用時間を引き続き協議していただける回答。町民に伝えて意見を聴くなどし、最終結論を導きたい」と語った。一方、スライド運用については、同町内にA、B二本の滑走路の飛行コースの谷間になる地域があるため「実質的な恩恵はよく分からない」と話した。

 相川勝重・芝山町長は「(静穏時間の)七時間は、われわれや国が努力した結果の落ち着く線。町民の多くも『まあ仕方ない』と思ってくれるのではないか」と述べた。(小沢伸介、中山岳)

 

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