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【千葉】

「リンさん 忘れない」 松戸女児殺害もうすぐ1年 献花台で市民ら悼む

リンさんを悼み、献花台の前で手を合わせる子どもら=いずれも松戸市で

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 昨年三月、松戸市立六実第二小学校三年でベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9つ)=が殺害された事件から一年がたつのを前に、学校近くの市六実市民センターに十七日、リンさんを哀悼する献花台が設置された。近隣の住民らが手を合わせ、「やり切れない思いは消えない」などと悲痛な声が交錯した。 (林容史)

 献花台には赤いランドセルを背負い、笑顔でVサインをする女児の写真が飾られた。市民らはユリ、菊の花やお菓子を供えて静かに祈った。

 柏市の佐藤秀一さん(70)は「日本人として『ごめんなさい』と言いたい。事件を風化させず、地域で子どもたちをしっかり見守っていきたい」と話した。近くに住む長谷山キミ子さん(78)は、小学五年生になる孫と女児を重ね、「ひとごととは思えない。決してあなたを忘れない」と目頭を押さえた。

 ジョギングをしながらボランティアで防犯活動を続ける松戸市の木下祐幸さん(36)は、事件を受け「あまりにショックで、自分たちの活動に無力感を覚えた」と打ち明ける。十歳の長男を筆頭に三人の子どもがおり「何かあったら大声を上げて逃げるよう言い聞かせるしかない」と口にした。

 この日、センターを訪れた女児の父親レェ・アイン・ハオさん(35)は「皆さんに来てもらい、ありがとうございます。犯人が厳しく処罰されなければ、リンちゃんは安心して天国に行けない。とてもとても長い一年でした」と話した。

     ◇

 女児は昨年三月二十四日朝、修了式に出るため自宅を出た後に行方不明となり、同二十六日に我孫子市内で、遺体で見つかった。同年四月、小学校の保護者会長だった渋谷恭正(やすまさ)被告(46)が逮捕され、五月に殺人などの罪で起訴された。

 事件を受け、松戸市は二〇一八年度、児童を守る対策を進める。小学校の通学路などに防犯カメラ三十三台を新設し、市内で計二百十九台に増やす。また、町会や企業、市民が独自にカメラを設置する場合の補助として、二千万円を新年度予算案に計上した。

 これまで午後から深夜に市内をパトロールしていた青色回転灯装着車両(青パト)を、児童の登校時間帯にも巡回させる。先月までに消防・特殊車両を除き、市長、議長用を含め公用車全二百八十三台にドライブレコーダーも搭載した。

 一七年の同市の犯罪認知件数は四千三百五十五件で、前年から14・7%減少。本郷谷健次市長は先月、施政方針説明で「地域の皆さんが見守りを全市的に行ってくれた。今後も取り組みを続けていく」と述べた。

 

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