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【千葉】

伊勢丹松戸店 44年の歴史に幕 閉店惜しむ客、続々

買い物客でにぎわう伊勢丹松戸店の店内=松戸市で

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 一九七四年に松戸駅西口で営業を開始した百貨店「伊勢丹松戸店」が二十一日、四十四年近くの歴史に幕を下ろした。最後の営業日となった同日、朝から降りしきる雨にもかかわらず、閉店を惜しむ多くの来店客が訪れ、店内は終日、活気にあふれた。

 今年一月から閉店イベントを開催、婦人雑貨売り場や物産展会場などが買い物客でにぎわった。この日も開店前から多くの客が列をつくり、周辺の道路は駐車待ちの車で渋滞した。

 東京都葛飾区から来た中村賢一さん(69)は「画廊によく絵を買いに来ていた。なくなってしまうととても不便。松戸にとっても百貨店がなくなるとイメージダウンになるのでは」と話した。

 正面玄関に設置されたメッセージボードには「子どもの頃から、あるのが当たり前だった」「なくなってしまうのは寂しい」「バージョンアップして戻ってきてください」など市民らの多くのメッセージが貼り付けられた。

 閉店を前に取材に応じた同店の橋淳央(あつひさ)店長は「営業を終了する社会的な責任を感じるが、胸が熱くなるメッセージが寄せられ半分は幸せな気持ち」と述べた。

 同店を運営する三越伊勢丹ホールディングス(HD)によると、九六年には売上高を三百三十六億円まで伸ばしたが、地域内の競争の激化などで売り上げが鈍り、二〇〇八年度からは赤字が恒常化していた。

 市は同店を存続させるため、テナントビルに公共施設を入居させる代わりに、十年間で計二十一億円を支払う支援策を立案したが、市議会の反対で否決、昨年九月、三越伊勢丹HDは閉店を発表した。同店撤退後の周辺市街地の活性化策について、市は具体的な方向性を打ち出せていない。

 県内の百貨店では今年二月二十八日、JR船橋駅南口の西武船橋店が閉店している。 (林容史)

 

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