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【千葉】

<ひとキラリ>希望生む「ことばの力」 「介護・認知症の家族と歩む会」世話人代表・柏の北川邦彦さん

「ことばの力講座」に向け、仲間と打ち合わせをする北川邦彦さん(左から2人目)=柏市で

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 東葛地域で活動するサークル「介護・認知症の家族と歩む会」の世話人代表を務める北川邦彦さん(77)は二十四日、柏市民交流センターで、言葉の持つ力について自身が実感した体験談を話す。「ちょっとしたひと言が、希望をもたらすことを知ってほしい」という。 (堀場達)

 同会と連携する住民グループ「笑顔の会・きらら」などが共催する「ことばの力講座」の中で、北川さんは「命を繋(つな)いだことばの力」と題して、体験談を披露する。

 北川さんは一昨年秋、脳出血で倒れた。失明と半身まひの症状があり、搬送先の救急病院で医師から、回復の見込みはないと、告げられる。「病室で失意のままボーッとしていた」という北川さんを救ったのが、病室に掃除に訪れた女性の一言だった。「寒いから窓とカーテンを閉めておきますね」

 実は窓は開けてあり、病室に陽光が降り注いでいたことを後刻、見舞いに訪れた友人に知らされる。「女性は光を感じられない私を気遣って“うそ”をつき、励ましてくれた」と北川さんは言う。

 「たくさんの人が自分を心配してくれている」ことに気づき、発奮した北川さんは十日ほどで退院できたという。失明は結果的に短期間で済み、三カ月ほど車いすを手放せなかったが、介添え付きで外出できるくらい、視力も足腰も回復した。

 北川さんは「言葉は人を勇気づけることも失望させることもあると実感した」と振り返る。二〇一二年に「歩む会」を設立したきっかけは、認知症の母親を介護したことと、自分も心筋梗塞などを患い、介護を受けた体験だった。

 「介護する側と、される側の違いが分かった。ささいな言葉でも、される側は重く受け止める場合がある」と指摘する。

 講座では、このほか筋ジストロフィーに侵され、〇四年に十三歳で亡くなった米国の少年詩人マティ・ステパネクさんの作品朗読があり、ゴスペル歌手のNORIKOさんが「想いをことばに」のテーマで歌う。午後一〜三時。無料。問い合わせは北川さん=電090(5509)5398=へ。

 

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