東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

<オスプレイ暫定配備か 高まる不安> (下)国からの情報「少なすぎる」

「日本の空にオスプレイはいらない」と書かれたボードなどを手に、暫定配備反対を訴える人たち=木更津市のJR木更津駅前で

写真

 「木更津での配備はないはずではなかったのか。寝耳に水の話だ」。三月下旬、陸上自衛隊木更津駐屯地(木更津市)が、陸自が今秋に導入予定のオスプレイの暫定配備の候補に挙がっているとの報道を受け、確認作業に追われた市の担当者は、そう漏らした。

 陸自オスプレイの佐賀空港(佐賀市)での配備計画を巡っては、地元での調整が難航し、その代わりとして木更津駐屯地などへの暫定的な配備案が以前から取り沙汰されてきた。市の担当者はその都度、防衛省側に照会し「配備計画はない」という回答を得てきた。

 しかし、三月下旬の報道後の防衛省側の対応は、これまでとは異なり、明確に否定する回答が得られていないという。市の担当者は「真意がわからない。もっと情報提供してほしい」と戸惑いを隠さない。防衛省の広報担当者は「さまざまな選択肢を検討している」と話す。

 現在、木更津駐屯地で続けられている米軍オスプレイの定期機体整備を巡っては、整備に関する情報を適宜受けられることを事前に防衛省側に確認していた木更津市。市は昨年二月の整備開始後も一カ月に一回程度、電話やメールで防衛省北関東防衛局の担当者と連絡を取り、整備の進捗(しんちょく)状況などの情報を集めてきた。

 一方、陸自が二〇一八〜二一年度に導入を予定するオスプレイは計十七機。オスプレイは五年に一度程度、機体の整備が必要とされ、陸自のオスプレイも木更津駐屯地で整備が行われる見通しとなっている。

 陸自のオスプレイは、長崎県佐世保市の相浦(あいのうら)駐屯地を拠点とし、南西諸島防衛の強化に向けて新設された陸自の「水陸機動団」を運ぶことを主な目的としており、渡辺芳邦市長は四月二十五日の定例記者会見で「防衛政策上、木更津駐屯地にオスプレイを暫定配備することに何の意味があるのか分からない」と疑問を呈した。「市ではあくまで整備拠点として受け入れたのであり、配備となると話が違う。訓練に伴う飛行など到底受け入れられない」と語気を強めた。

 木更津駐屯地が陸自オスプレイの暫定配備先に決まれば、その後、なし崩し的に陸自オスプレイの常駐先とされる可能性もある。地元では、機体整備や暫定配備に関する防衛省からの情報提供の少なさに憤りの声が上がる。

 木更津市の住民団体「オスプレイ来るな いらない住民の会」事務局長の野中晃さん(78)は「暫定配備という既成事実ができてからでは遅い。防衛省からの情報が少なすぎるのが最大の問題だが、市はもっと積極的に情報収集を進め、市民の安全確保のために対応してほしい」と話している。 (山口登史)

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報