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【千葉】

<大人って… 迫る18歳成人> (4)投票率アップ図る大学生

流山市の近藤美保市議(中)と話しあう大学生たち=柏市で

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 「子育てと議員の両立は大変ですか?」

 柏市で二十日に開かれた、大学生と地方議員の交流会。二人の子どもを育てている流山市の近藤美保市議(43)に、大学生が質問した。近藤市議は「地域で助けてくれる人が多いので、子育ても充実しているよ」と笑顔で答えた。

 交流会は県内外の大学生約三十人のほか、近藤市議と千葉、鎌ケ谷、埼玉県八潮市の市議計四人が参加。学生たちは、選挙に立候補したきっかけや、やりがいなどを議員たちに聞いた。千葉市の敬愛大学経済学部二年の佐藤大介さん(19)は「皆さんが質問にフランクに答えてくれた。議員って固いイメージがあったが、変わった」という。

 交流会は、若者の投票率向上を目指すNPO法人「ドットジェイピー」千葉支部が企画。代表で同大国際学部四年の石山光希(こうき)さん(22)は「多くの学生は、議員と接したことがない。政治に興味を持つきっかけにしてほしかった」と話す。

 選挙で投票できる年齢は、二〇一五年の公職選挙法改正で二十歳から十八歳に引き下げられた。県内は一六年の参院選、一七年の知事選や衆院選などで十八、十九歳の有権者が投票した。だが、三つの選挙の十代の投票率はいずれも50%を下回り、半数以上は投票していないのが現実だ。

 近藤市議は、十代の低投票率の理由を「若者にとって政党や政策が魅力的でなく、身近に感じられないからではないか」と指摘する。一五年の市議選で初当選して以降、大学生が夏休みなどに働きながら政治活動を学ぶインターンシップ(就業体験)を、積極的に受け入れている。

 インターンシップに参加した学生は、独り暮らしのお年寄りを訪ねて困りごとを調べたり、農産物直売所でイチゴを食べて農家から話を聞くなどする。近藤市議によると、さまざまな人の話を聞くにつれ、学生たちは、地域の課題を当事者として考え始めるという。近藤市議は「若者が希望を持てる未来をつくるために政治は必要。議員ってかっこいいと思う学生を、増やしたい。そうすれば政治を身近に感じてもらえる」と話す。

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 ドットジェイピーによると、一七年度に国会議員や地方議員などの事務所でインターンシップを経験した学生は、全国で二千五百十四人。学生の多くは経験を通じて、議員や政治に対するイメージが良くなる傾向があったという。

 政府は今国会で、成人年齢を二十歳から十八歳に引き下げる民法改正案の成立を目指している。成立すれば二二年四月に施行される見通しだ。

 昨年、近藤市議の事務所でインターンシップを経験した石山さんは「いろいろな世代の人から話を聞き、自分の成長につながった」と振り返る。「成人年齢を引き下げても、十八歳で自動的に大人になるわけではない。世代を超えて人と交流する機会を増やせば、若者が社会に関心を抱き、大人に近づくのではないかな」と話している。 =終わり

 (この企画は中山岳が担当しました)

 

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