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【千葉】

千葉大病院 CT画像、がん見落とし2人死亡 専門外ないがしろに

経緯を説明する千葉大医学部付属病院の山本修一病院長(左)と市川智彦副病院長(右)=千葉市で

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 千葉大医学部付属病院(千葉市)でコンピューター断層撮影装置(CT)画像の見落としが九件あり、治療開始が遅れた六十代女性と七十代男性が、がんで死亡した問題。専門性が高く、総合的な診療ができる県内トップクラスの医療機関にもかかわらず、がん患者に対する適切な対応ができていない実態が浮き彫りになった。 (村上豊、中山岳)

 同病院では、各診療科の担当医師が患者にCT画像検診をする際、自ら診断するだけでなく、CTの専門医に依頼して診断報告書を出してもらうことになっている。

 六十代女性の場合、二〇一三年六月に小腸の病気でCT撮影した際、CT専門医から腎臓がんの疑いがあるとの報告書が出た。だが診療科の担当医が十分な確認をせず、四年四カ月後の一七年十月に別のCT検査で腎臓がんであることを認識。女性はその二カ月後に死亡した。

 八日の記者会見で市川智彦副病院長は「(死亡した患者の)がんの診断が遅くなった。確認不足がなければ治療の選択肢あった」と述べた。

 見落としの背景には、各担当医が専門分野に特化した患者対応をするあまり、専門外の分野に関心を示さず、CT専門医の判断をないがしろにした点がある。三十五の診療科があり約八百三十人の医師が在籍する大病院ならではの問題と言える。

 年間四万件の画像診断を十人のCT専門医で対応していて、報告書の作成が不十分だった面もあった。同病院では再発防止策として、CT専門医を十五人に増やすほか、患者と一緒に報告書を確認するなどして体制の不備を見直すとしている。

 

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