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【千葉】

深刻な温暖化に警鐘 アフガンで支援続ける中村哲さん、船橋で講演

アフガニスタンの現状などを説明する中村哲さん=船橋市民文化ホールで

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 アフガニスタンで用水路建設などの支援活動を続ける非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表で医師の中村哲さん(71)の講演会が十日、船橋市民文化ホールで開かれた。旧ソ連軍の侵攻、続く内乱などで国土荒廃に苦しむ人々と、現地での取り組みを紹介しながら中村さんは、次なる危機として「地球温暖化の影響が深刻になっている」と警鐘を鳴らした。

 講演で中村さんは、医療支援のため隣国パキスタン・ペシャワルで一九八四年から活動を開始したことを説明。アフガニスタンでは飢餓や感染症で人々が次々と死亡しており、「清潔な水と食べ物があれば、死なずにすんだ。医療の無力さを感じた」ことから、現地の人たちと協力しながら、用水路建設などに取り組んでいる。

 七九年の旧ソ連軍侵攻、二〇〇一年の米中枢同時テロ後には米軍などの空爆が始まったことから、「国際救助隊ではなく、国際的な爆撃隊がやってきた。だから、爆弾よりも食料を、と訴えてきた」と振り返る。

 近年の問題としては、無政府状態のため麻薬の原料となる植物が大量に栽培されるようになったことや、地球温暖化により水源である山脈の万年雪が激減し、地下水も減っていることを報告。「この気候変動が、今のアフガンを最も苦しめている元凶」と力をこめた。

 会場には中村さんとの共著がある作家の沢地久枝さんも駆け付け、「中村さんとペシャワール会の人々がいることを、私たち(日本人)は誇りに思っていい」と、参加した市民千人余に訴えた。

 講演会を主催したのは、市民有志でつくる実行委員会(相川晴彦代表)。五月には船橋市内で、中村さんらの活動を紹介する写真展や、「中村さんを応援している」と話す歌手の加藤登紀子さんのトークイベントを開いた。 (保母哲)

 

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