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【千葉】

ロボット舟で刈り取り実験 手賀沼のハス繁茂抑えよ

自律航行して、ハスを刈り取るロボットボート(奥)と、状況を見守る関係者=柏市で

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 手賀沼で面積を広げ続けるハス群落の繁茂を抑えようと、二十一の環境保全団体が加わる「美しい手賀沼を愛する市民の連合会(美手連)」は、柏市側の水域で、ロボットボートによる刈り取り実験を進めた。生態系を維持する作業の効率アップ、省力化を探っていく。 (堀場達)

 群落は、同市と我孫子市を結ぶ手賀大橋の東側で見られる。県や周辺市などでつくる「手賀沼水環境保全協議会」によると、一九六五年に一・五ヘクタール、七〇〜九〇年代に一〇ヘクタール前後で推移してきた群落の面積は、二〇〇〇年以降、拡大の一途をたどり、昨年は二三・六ヘクタールに達した。

 美手連は一四年以降、群落内の位置や方法を変えた三回の刈り取り実験に、手作業で取り組んできた。四回目の実験は十四日に行われ、無人航行するロボットボートを初めて試用した。

 ボートは、環境省の委託で宮城県・伊豆沼のハス除去に当たっている東京大学大学院准教授の海津裕さん(46)=生物・環境工学=らが開発した。昨年六月にも、柏市の「こんぶくろ池自然博物公園」でスイレンを駆除するため、市民団体の要請に海津さんが協力し、このボートを使った。

 水草刈り取り用のバリカンカッターを先端に付けたボートは全長二・四五メートル、幅一・二メートル。衛星利用測位システム(GPS)を活用し、搭載したコンピューターにプログラミングした場所を自律航行する。水草にからまないよう、推進力にスクリューでなくパドルを用いる。

 今回の実験では、群落のうち二百平方メートルについて、ハスの茎を水面下五十センチ程度のところから刈り取り、隣接部の二百平方メートルについては、そのまま残して、それぞれのエリアをくいで囲んだ。今秋と来春に各エリアのハスの繁茂状況を比較検証する。

 海津さんは「昨年の刈り取りでは池が狭かったため、ボートは遠隔操作したが、今回は自律航行ができ、刈り取りも順調だった」と話した。美手連会長の八鍬雅子さん(70)は「ハスは繁殖しすぎると、ほかの動植物の生息域を狭めたり、水質を悪化させたりするが、一方で手賀沼の観光資源でもある。生態系バランスがとれるよう、効率的な抑止策を試行していく」と実験のねらいを説明した。

 

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