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【千葉】

障害負った80人 絵画や書の力作200点 3〜8日、松戸市文化ホール

展覧会に向け作品の仕上げに取り組む出展者たち=松戸市で

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 脳卒中などの後遺症で突然、手足が動かなくなったり、話せなくなったり、重い障害を負った人たちの作品展「生命(いのち)の灯ふたたび」が7月3〜8日、松戸市文化ホールで開かれる。生きる意味を探し、絵筆を左手に持ち替えるなどして、こつこつと努力を重ねた末、生み出した絵や書など、約80人の約200点を展示する。 (林容史)

 作品作りは脳卒中や脳外傷、神経難病などで失語症や右半身まひ、視覚障害などの障害を負った人たちの機能訓練と生きがいづくりが目的。国立国際医療研究センター国府台病院(市川市)に勤務する言語聴覚士の横張琴子さん(85)が取り組みを後押ししてきた。

 横張さんによると、一般に脳卒中発症後の機能回復は半年〜一年が限界と言われ、以後は「維持期」と呼んで積極的なリハビリは打ち切られてしまうという。

 横張さんは「主治医から『これ以上、回復は無理』と宣告されたり、『死にたい』と思い詰めたりしていた人たちが努力して、どんどん力を伸ばして良い作品を作り上げている」と指摘する。

 作品展は三十年以上前に病院の一室で始まり、二年に一度ずつ実施している。二〇〇五年、家族ら支援者を交えて発足した「若葉の会」が主催している。

高橋康一さんのボールペンによる点描画「キツツキ」。岩手県内から訓練に通う

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 ダイナミックな水彩画、精緻な色鉛筆画、力感あふれる書、色鮮やかなボールペンの点描画など自信作が並ぶ。合わせて、練習の初期、思い通りに動かない左手で書いたたどたどしい文字や絵、回復の道のりなどをパネルで紹介する。既に世を去った故人の遺作も発表する。

 若葉の会の目黒周子(のりこ)さん(74)は夫の章夫さん(77)が書と水彩画を出展する。「横張さんに勧められ、『こんなことができるんだ』と一生懸命、創作する夫の姿に元気づけられてきた」と話す。

 横張さんは「作品を完成させることで自信を取り戻し、家族の救いにもつながる。絵や書に挑戦して機能が回復し、自立した生活が送れるようになる。『もう駄目』と言われても、内在する可能性を認めて」と呼び掛けている。

 今回、一六年に発行した二集目の作品集「生命の灯ふたたび2」を会場などで販売する。価格は三千五百円と税。

 問い合わせは横張さん=電047(391)7272=へ。

 

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