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【千葉】

難病に負けずCGアート 元船橋障害者自立生活センター事務局長・田沼敏夫さん追想展

在りし日の田沼敏夫さん

写真

 難病と闘いながらNPO法人船橋障害者自立生活センター(船橋市南本町)で事務局長として働いた故田沼敏夫さんをしのぶ絵画展が九〜十一日、同市内で開かれる。手足が不自由になっても、口で棒をくわえてパソコンのキーボードを打ちながら仕事を続けた田沼さん。自己表現のコンピューターグラフィックス(CG)では、多くの絵画作品を手掛けた。その遺作を紹介しようと、「CGアート追想展」として開催される。 (保母哲)

 田沼さんは都内出身で、幼いころから身体に不具合を感じていたものの、普通の学校生活を送っていた。しかし次第に病状が進み、青山学院大学在学時に筋肉などが少しずつ衰える難病の神経疾患「シャルコー・マリー・トゥース病」と診断された。

 東京都国立市で暮らしていた四十三歳のときからパソコンを利用し、絵画ソフトでCG作品を描くようになった。その四年後に船橋に引っ越し、同センターで働いてきた。

 職場ではパソコン技術を生かし、センターのホームページ作成や機関紙の編集、会計や名簿の管理などを担っていた。松葉づえでの歩行が困難になったため、電動車いすを利用。そのうちに指も不自由になり、文字入力の際には棒を口にくわえ、パソコン画面に表示されたキーボードを打っていた。自宅ではヘルパーの訪問を受けた。

 CG作品の個展を一九九七年に国立市で、九八年には船橋市で開き、東京都障害者総合美術展にも出品していた。ところが昨年十一月、自宅で体調が悪化して倒れ、今年一月に亡くなった。六十六歳だった。

 そんな田沼さんと作品を知ってもらおうと、今回は同センターが「CGアート追想展」として企画した。

 田沼さんと二十年以上、親交があったNPO代表理事の杉井和男さんは「非常に繊細な人で、仕事ぶりも有能だった」と話す。日ごろから人の心理や社会の矛盾などを考えていたためか、その作品は人の内面を描いたものが多かったという。

 追想展は船橋市本町の船橋スクエア21ビル三階・市民ギャラリーで開かれ、人物画など約三十点が披露される。開場時間は九日午後一〜五時、十日午前十時〜午後五時、十一日午前十時〜午後三時。入場無料。問い合わせは、船橋障害者自立生活センター=電047(432)4554=へ。

 

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