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【千葉】

日中〜太平洋戦争期 反戦貫いた僧侶を映画に 松戸で26日に上映

「若い世代に見てほしい」と話す監督の藤嘉行さん(左)と出演者の松本ふみかさん=松戸市役所で

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 日中戦争から太平洋戦争へと向かう時代、「不殺生」の教えに反して仏教界が戦争遂行に協力する中、反戦を貫いた僧侶、竹中彰元(しょうげん)をモデルにした映画「明日(あした)へ−戦争は罪悪である−」が26日、松戸市民会館ホールで上映される。主催の「明日へ」松戸上映実行委員会(今川和子委員長)は「改憲論議で九条が危うい今、若い世代に戦争の不条理を知ってほしい」と話している。 (林容史)

 日中戦争期、真宗大谷派明泉寺(現在の岐阜県垂井町)の住職・竹中彰元は「人の命を損なう戦争は罪悪である」などと発言を繰り返したため、陸軍刑法により有罪判決を受け、僧侶としての位も最下位に降格された。

 映画は「戦争とは何か」を現代に考えてもらおうと創作したフィクション。ある年老いた落語家の回想シーンで主に構成され、国家による制裁や教団の処分を恐れず、竹中彰元を反戦に駆り立てた思いをたどる。

 老人ホームで介護を受ける老落語家が、テレビで安保関連法案に反対する国会前でのデモの様子を目にする。車いすでデモに駆け付けようとするが、若い女性介護士に制止される。戦場の悪夢を知る落語家は、戦争を知らない世代に向かい、かつて師匠と仰ぎ、戦争に反対した僧侶について語り始める。

 監督の藤嘉行さん(59)は「僧侶が戦争に協力したことも、反戦僧侶がいたことも知らなかった。竹中彰元の人生をなぞるだけの映画にはしたくなかった。『戦争なんて起きない』と言う若い人たちに少しだけ、政治や戦争について考えてもらいたい」と話した。

 船橋市出身で介護士役で出演した松本ふみかさん(29)は「最近、子どもが生まれた友だちが映画を見て、戦争に興味を持ってくれた。子を持つお母さんたちにぜひ見てほしい」と呼び掛けた。

 二〇一七年八月に長野県松本市で初上映、県内では船橋市に続き二市目の上映になる。上映は二十六日午前十時半、午後二時、同六時からの三回。一、二回目の上映後、藤さんの舞台あいさつがある。

 入場券は前売り千円、当日千五百円。小中高生、障害者は八百円。市内の書店で販売している。

 問い合わせは今川さん=電080(3300)5237=へ。

 

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