東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

県内宿泊施設 旅館の稼働率3割 ホテルは好調8割超 観光動向まとめ

 千葉銀行は、県内の観光動向をまとめた。二〇一七年の宿泊施設の客室稼働率は、リゾートホテルとシティホテルで80%超と好調だった一方、旅館は30・7%と低迷。観光需要が拡大する二〇年東京五輪・パラリンピックを前に、小規模宿泊施設の課題が浮き彫りになった。 (村上豊)

 県内宿泊施設のタイプ別の客室稼働率は、リゾートホテルが83・5%、シティホテルが80・4%。都道府県ランキングでそれぞれ二位、七位と高水準で、五年前と比べて約10%上昇した。リゾートホテルの客室数が二割増える中での高い稼働率で、浦安市や成田市、千葉市幕張地区、木更津市の大規模ホテルがけん引した。

 一方で、旅館は30・7%で三十九位と低迷。五年前と比べて客室数が一割減少する中、稼働率が2・5ポイント落ち込んだ。県東部や南部の小規模な旅館の経営者が高齢化し、海水浴シーズンの夏季のみの営業などで宿泊できる時期を短縮しているのが要因となっている。

 客室稼働率が全国一、二位の大阪府と東京都の場合、大規模なホテルの稼働率が高止まりすると、宿泊客が小規模な宿泊施設に流れるが、千葉県ではこうした傾向がみられないという。

 小規模宿泊施設の廃業などを受けて、県内全体の一六年の宿泊事業者数は、一千五百十九事業所で従業員数は二万五千人。七年前と比べてそれぞれ22・3%、17・9%落ち込んだ。

 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の整備や成田空港での格安航空会社(LCC)の路線拡充、外国人観光客の増加に加え、東京大会の一部開催により県内では宿泊客のさらなる増加が見込まれる。だが需要を取り込むのに、小規模宿泊施設での受け入れが課題となりそうだ。

 千葉銀から調査を受託したちばぎん総合研究所(千葉市)の小高正浩主任研究員は「南房総や九十九里をレンタカーで回るルートを企画するなどの広域連携を進める必要がある」と指摘。その上で「旅館や民宿での人手不足対策として、宿泊だけ引き受け、外食をしてもらう『宿食分離』で負担を軽くするのも解決策の一つ」と提言する。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報