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11区長選に32人立候補

 統一地方選後半戦の区市長選、区市議選が十九日告示され、都内では十一の特別区長選に三十二人、多摩地区では六つの市長選に十二人が立候補した。区議選は二十一区であり、定数合計八一七に対し千百三十五人が出馬。二十の市議選には同四八八に五百九十八人が立候補を届け出た。 (川上義則)

 区長選のうち、世田谷は再選を目指す元社民党衆院議員の現職と、自民と公明、次世代の党が推薦する新人の一騎打ちになった。中央は八選を目指す現職と、新人四人が争う。

 現職が立候補せず新人同士の争いになるのは渋谷、墨田の二区で、渋谷は四人、墨田は三人が立候補した。江東と豊島、北、江戸川は、現職と新人二人による三つどもえの構図だ。文京と大田、板橋はいずれも、自民党などが推薦する現職と共産推薦の新人による選挙戦となった。

 四年前は統一地方選で行われた練馬、台東の両区長選と小金井市長選は、首長の死去や辞職に伴って前倒しで実施されたため、統一選から外れている。

 二十一日には、大島町長選、檜原村長選のほか、瑞穂、檜原、大島、神津島、御蔵島、小笠原の六町村議選が告示される。

 いずれも投票日は二十六日。多くの区市町村で即日開票されるが、江東と大田、中野、杉並、荒川、江戸川は翌二十七日に開票。四年前に翌日開票だった八王子市は今回、即日開票する。

◆豊島 現職に2新人挑む

 豊島区長選は、四党が相乗りで支援する現職に対し、新人二人が挑む構図になった。

 五選を目指す高野之夫さん(77)=自民、民主、公明、社民推薦=は、池袋駅前で「十六年前の就任時には八百七十二億円の借金があったが、黒字に転換できた」と財政再建の実績を強調。「財政が安定しないと、子育て支援や高齢化対策はできない」と述べた。

 新婦人豊島支部副支部長の新人、嶋田紀子さん(73)=共産推薦=は、JR大塚駅前で「高校生までと七十五歳以上の医療費を無料化する」との公約を掲げ、「大型開発をやめさせ、保育園や特別養護老人ホームを増やす」と福祉重視の姿勢を訴えた。

 新人で証券アナリストの湯浅茂晴さん(52)は、東武東上線北池袋駅前で現区政の庁舎移転計画を批判。「七十年以上にわたる現庁舎跡地の定期借地料で移転費を賄うと言うが、できるだけ期間を短くして将来世代に(選択肢を)残すべきだ」と語った。 (皆川剛)

◆江戸川は現新3氏

 江戸川区長選は、五選を目指す現職と新人二人が立候補し、三つどもえの争いになった。

 新人でIT会社社長の田山雅仁さん(31)は、東京メトロ東西線葛西駅で「世代交代と世代継承」と連呼。「若さゆえに皆さんの意見を吸収できる。民間企業の経験で採算性が分かる」と説明し、行政のペーパーレス化やスーパー堤防見直しなどを訴えた。候補者自身ものぼりを立てたり、ビラを配ったりして、手作りの選挙運動を展開した。

 現職の多田正見さん(79)=自民、公明推薦=は、区役所近くに支援者を集めて出発式を開き「区の借金は一人当たり二・二万円。六年連続で全国で最も少ない」と財政運営の実績を強調した。「区の仕事は(職員時代を含めて)四十三年になり、役所では最長老。そこそこの年になっているが、区のために生涯をささげる」と訴えた。

 共産党都役員の新人、沢田俊史さん(64)=共産推薦=は、JR平井駅近くなどで演説し「子どもと高齢者の一人当たりの福祉費は二十三区最下位。給食費補助など二百七十事業が削られた」と現区政を批判。「出生率は二十三区トップだが、区立でゼロ歳児保育をやっていない。基金が二十三区で最高額なのに異常だ」と訴えた。 (中村信也)

◆墨田 新人三つどもえ

 現職が今期限りで引退する墨田区長選は、いずれも新人で元区議の西恭三郎さん(76)=共産推薦=、元区議の山本亨さん(53)=自民、公明推薦=、諸派で会社社長の染谷武男さん(78)が立候補した。

 西さんは十九日正午ごろ、JR錦糸町駅近くの区議選共産候補の事務所に駆け付け、マイクを握った。集団的自衛権の行使容認や消費税率引き上げなど、安倍政権の政策を列挙し「区民にとって絶対許すことができない」と訴えた。

 現区政が進める「すみだ北斎美術館」建設も批判、「暮らしや生業を守る区政に転じる。そのことが問われている」と主張した。

 山本さんは午後三時ごろ、事務所近くで出陣式に臨んだ。提唱する「すみだの『夢』実現構想」について、子育て環境の整備による若い世代の定住促進などの具体策を説明。「区民の皆さんが笑顔で過ごしてもらえるよう頑張る」と意気込みをアピールした。

 会場には自民、公明などの国会議員や都議、区議選候補がずらり。山崎昇区長も支援を呼び掛けた。

 染谷さんは午前十一時ごろ、同じ政治団体から区議選に出馬する候補とともに、JR錦糸町駅北口で第一声を上げた。

 観光スポットとしてにぎわう東京スカイツリーについて「区が一緒に繁栄していけるように考えている」と説明。全国の産地から直送した農産物などを、川辺に開設したマーケットで販売する「カワマチ構想」を披露した。 (中山高志)

◆大田 現新の一騎打ち

 大田区長選は、前回選に続いて立候補した新人の市民団体役員、馬場良彰さん(67)=共産推薦=と、三選を目指す現職の松原忠義さん(72)=自民、公明推薦=の一騎打ちとなった。

 馬場さんは蒲田の事務所近くの出陣式で「(東急多摩川線と京急空港線を結ぶ)『蒲蒲線』計画を中止し、福祉、暮らし、中小企業を大事にする区政に切り替える」と説明。「区民を一人も戦争に送らない。国の悪政から守る仕事をやらせて」と訴えた。

 松原さんは蒲田駅西口で演説し、財政運営や障がい者総合サポートセンター開所など、二期八年の実績を強調。超高齢化時代を見据えて「お年寄りが安心して暮らせる社会を」と訴え、「生まれ育った大田に骨をうずめる覚悟で頑張る」と語った。 (杉戸祐子)

 

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