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【社説】

オスプレイ事故 飛行継続は許されない

 在沖縄米海兵隊所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがオーストラリア北東部で事故を起こし、地元メディアは「墜落」と報じた。安全性に強い懸念が残る軍用機だ。飛行継続は許されない。

 またか、と思わざるを得ない事故である。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に駐留する米海兵隊のオスプレイが五日午後、事故を起こしてオーストラリア北東部の海上に着水した。乗っていた海兵隊員二十六人のうち二十三人は救助されたが、三人が行方不明となっている。

 海兵隊によると、事故は通常の運用中に起きた。地元メディアによると、事故はオスプレイが米軍艦に着艦しようとした際に起きたとの見方がある、という。

 オスプレイは、開発段階から実戦配備後まで墜落事故を繰り返してきた、安全性への懸念が度々、指摘され続けた機種である。

 沖縄でも昨年十二月、空中給油訓練中にプロペラが破損し、名護市の海岸に不時着、大破する事故を起こしたばかりだ。

 米軍は機体自体の原因ではないとして、六日後には早くも飛行を再開したが、短期間のうちに事故を繰り返すようでは、そもそも機体自体の構造に問題があると言わざるを得ないのではないか。

 日本政府は六日、今回の事故を受け、在日米軍側にオスプレイの飛行自粛を要請したが、米軍側は「安全性の確認はしっかりしている」と拒否し、七日午前にはオスプレイ一機が普天間飛行場から離陸したことも確認された。

 安全性に対する日本側の懸念を完全に無視している。今月十日から予定される北海道での陸上自衛隊との共同訓練を含め、在日米軍はオスプレイの運用を直ちに全面的に中止すべきである。

 オスプレイは沖縄県側の反対を押し切って、普天間飛行場への二十四機の配備が強行され、訓練などで日本各地に飛来している。延期されてはいるが、米軍横田基地(東京都)に米空軍特殊作戦用機の配備計画もある。

 陸自にも十七機を導入して、佐賀空港(佐賀市)に配備する計画がある。千葉県の陸自木更津駐屯地では普天間に配備された米軍機の定期整備も始まった。

 安全性に懸念を残したまま、オスプレイが人口が密集する日本上空を飛び回るようなことが許されていいのか。危険にさらされるのは現在配備されている沖縄県にとどまらない。すべての日本国民が考えなければならない問題だ。

 

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