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【私説・論説室から】

自民党、何か感じ悪い?

 自民党総裁選で三選を決め、任期がさらに三年延びる安倍晋三首相が、近く閣僚と党役員人事を決める。「まさか」と思わずのけぞりそうなご仁や、常識的にはあり得ない人の閣僚任命が取り沙汰されている。

 三年前、石破茂氏が「『自民党、何か感じ悪いよね』と国民の意識が高まった時は危機だ」と語ったが、そのころよりも「感じ悪いよね」と思う国民は多いのではないか。

 いささか旧聞に属するが、麻生太郎副総理兼財務相と野田聖子総務相は不祥事の責任を取るため、相次いで閣僚給与一年分(約百七十万円)を自主返納して幕引きにした。

 麻生氏は、国税庁長官と事務次官という官僚トップの部下二人が辞任。さすがに大臣の辞任も不可避かと思いきや、まるで人ごとのような態度で続投。野田氏は情報公開制度を所管する立場でありながら、報道機関が請求した内容を知らされ、対処を誤った。民主主義の根幹である「国民の知る権利」をゆがめたのに麻生氏と同じ処分で続いた。

 「この国はいつから、閣僚給与を自主返納すればすべてが免責されるような無責任な世の中になったのか」と思ったものだ。野田氏の処遇は不明だが麻生氏は続投方針という。

 長期政権による驕(おご)りや弛(たる)みで済ますわけにはいかない。もろもろの問題の根源は森友・加計疑惑を曖昧なままに幕引きを図る首相の姿勢にあるのは言うまでもない。 (久原穏)

 

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