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国立競技場代替案「現計画を危惧」 不十分な情報公開も批判

国立競技場の改修案を発表する建築家の伊東豊雄さん(左)と人類学者の中沢新一さん=12日、東京都渋谷区で

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 二〇二〇年東京五輪に向けた国立競技場の建て替え問題で十二日、現競技場の維持改修案を発表した建築家の伊東豊雄さんは「私は新競技場のデザインコンペに参加して敗れた。敗軍の将兵を語らず、と思ってきたが、いまの案にかなり危惧を持っている」と述べた。槇(まき)文彦さんをはじめ多くの建築家や有識者が新競技場計画の見直しを求めてきたが、日本を代表する建築家の一人が具体的な代替案を提案したインパクトは大きい。 

 会見では、コンペの参加者がこうした案を出すことの客観性を問う声もあったが、伊東さんは「限られた土地で八万人規模の競技場を造るのは誰がやっても難しいこと。参加した人間でなければ分からないことがあると思った」と話した。

 八万人の観客席をはじめ開閉式屋根や可動式の客席など一連の設計条件を「これを満たすには複雑な装置が必要で、現在の案も相当なメンテナンスコストがかかる」と指摘。その上で、「(計画を見直さないのは)決まったことを予定通りに進めるためではとすら思える」と述べた。

 また、現計画の情報公開が不十分な点も批判。コンペの際、審査委員長の安藤忠雄さんが「プロセスには市民誰もが参加できるようにしたい」と述べたことに触れ「それと全く真逆の方向で進んでいる」と指摘した。

 

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