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新国立競技場 応募時 高さ条件10メートル超す

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 二〇二〇年東京五輪の主会場となる新国立競技場の建設問題で、一二年のデザインコンペで採用された英国在住の建築家ザハ・ハディドさんの作品が、公募条件を十メートル上回る高さ八十メートルに達していたことが分かった。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)側は、こうした点を把握しながら採用し、後で条件内に収まるよう修正していた。 (森本智之)

 ハディドさんの案をめぐっては、スロープが北側の首都高速やJRをまたぐなど公募条件の建設範囲を大きく逸脱していたことが分かっている。

 JSCへの情報公開請求で入手したコンペの議事録などによると、コンペでは委員による審査に先立ち、各作品が公募条件に適しているか、実現の可能性があるかどうかなど全十六項目の技術調査を実施した。ハディドさんの案は、「高さが規定を超えている。設計段階で重大な調整が必要」と指摘された。

 ところが審査では、審査委員長の安藤忠雄さんが、「高さは十メートル高い。そういう問題も含めてチェック事項はたくさんあります」としながらも、インパクトのあるデザインを優先。建設範囲をはみ出してしまう問題とともに、ハディドさんに了承を得た上で、事後に修正すれば良いとされた。

 応募四十六作品のうち技術調査で最高評価だったのは、東日本大震災の被災地支援でも知られる伊東豊雄さん。「○△×」の三段階評価で全十六項目が「○」だったが、二次審査で落選した。ハディドさんの案は「○」と「△」が八項目ずつだった。

 公募条件を定めた募集要項では「要項に違反するもの」は審査対象から除外し入賞後でも取り消すことがある、としている。

 JSC新国立競技場設置本部の高崎義孝運営調整課長は「公募条件に触れるような点がある作品はほかにもあったが、これはデザインの審査であり、そのまま建設されるわけではない。そうした点も踏まえて審査委員会で是非を判断していただいた」と述べた。

 

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