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【新国立競技場問題】

建設計画の経緯

 文部科学省が検証委員会に提出した資料で、新国立競技場の建設計画が白紙撤回されるまでの経緯は次の通り。 

 【2009年】

 2月12日 東京都が16年五輪・パラリンピックの立候補ファイルを提出。十万人規模のオリンピックスタジアムを晴海地区に新設して主会場にするとした。

 10月2日 16年大会はリオデジャネイロに決定、東京は落選。

 【11年】

 7月16日 都が20年大会への立候補を表明。

 12月6〜7日 衆参両院が20年大会招致に関する決議案を可決。

 24日 19年のラグビーワールドカップ(W杯)、20年の五輪開催を視野に、国立競技場の改築に向けた調査費一億円を計上した予算案を閣議決定。

 【12年】

 1月31日 日本スポーツ振興センター(JSC)が「国立競技場将来構想有識者会議」を設置、3月6日に第一回会議を開催し検討を開始。

 2月12日 都が招致申請ファイルを国際オリンピック委員会(IOC)に提出。都は国立競技場を八万人規模に改築、総工費は一千億円と記載。

 3月30日 文科省がスポーツ基本計画を策定。「JSCは国立競技場の整備、充実を行い、五輪、W杯など大規模な国際競技大会の招致、開催を支援する」とした。

 7月13日 JSCが招致活動のアピールポイントとするため、新国立競技場基本構想国際デザインコンクールの実施を決定。本体工事費は千三百億円程度と記載。

 11月7日 建築家の安藤忠雄氏を委員長とする審査委員会で、英国在住の建築家ザハ・ハディド氏の作品を最優秀案に決定。

 15日 JSCは有識者会議でハディド氏の案を最優秀賞に決定。

 【13年】

 1月7日 都が招致立候補ファイルをIOCに提出。

 5〜12月 JSCが設計作業を開始。周辺環境などを調査する業務に関し、設計会社四社のJV(共同企業体)と約三億九千二百万円で契約。

 7月1日 設計JVがJSCとの打ち合わせの席上、「千三百億円で収まらず二千億円を超える可能性がある」と発言。

 30日 ハディド氏のデザインを忠実に実現し、各競技団体の要望を全て盛り込むと三千億円を超えるとの試算を設計JVがJSCに報告。

 8月5日 JSCが文科省に三千億円超の試算額を提示。文科省は大幅にコストを削減するよう指示。

 20日 JSCは、延べ床面積を二十九万平方メートルから二十二万平方メートルとするなど複数のコンパクト案を提示。

 9月7日 ブエノスアイレスで開かれたIOC総会で、安倍晋三首相がハディド氏のデザインのCGを使用してプレゼンテーション。東京都が20年大会の開催都市に決定。

 24日 文科省からさらにコストを削減するよう指示を受けたJSCが、解体工事費を含め千八百五十二億円とする案を報告。

 10月19日 総工費が最大三千億円になるとの報道。

 23日 下村博文文科相が三千億円についてコスト縮減を行うと国会で答弁。

 11月26日 JSCが有識者会議を開き(1)工事費概算額は千七百八十五億円(2)大規模国際競技大会が開催できるよう八万人収容、陸上競技トラックは九レーンとする(3)多目的利用が可能な開閉式屋根の設置(4)臨場感を創出する可動席の設置(5)敷地面積約十一万平方メートル、高さ約七十メートル、延べ床面積約二十二万平方メートル−などとする基本設計条件案を報告。

 27日〜12月26日 文科省は、解体工事費などを含めて概算額は千六百九十九億円になると政府に説明。

 【14年】

 5月28日 JSCは有識者会議で基本設計案を説明。概算工事費は千六百二十五億円とした。

 8月19日 JSCが新競技場の収支計画見通しを公表。事業収益約三十八億円、維持費約三十五億円、収支差は約三億円とした。

 8月20日〜9月30日 JSCが設計JVとの間で、約二十六億四千七百万円で実施設計業務契約を締結。ハディド氏の事務所とも、約九億三千万円で実施設計に伴うデザイン監修業務契約を結ぶ。

 12月5日〜15年3月31日 JSCはスタンド工区は大成建設、屋根工区は竹中工務店を技術協力業務委託先に選定し、契約を締結。金額は大成建設が約一億三千四百万円、竹中工務店が約一億三千五百万円。

 12月15日〜 旧国立競技場の解体工事契約を締結。南工区を関東建設興業に十五億五百五十二万円、北工区をフジムラに約十六億七千二百九十二万円でそれぞれ委託。

 【15年】

 1月〜2月上旬 大成建設と竹中工務店が、概算工事費が三千億円を超え、完成も当初予定の19年3月に間に合わないとJSCに報告。

 2月13日 JSCが、設計JVとともに試算したところ建設資材や人件費、消費税率の上昇分と合わせて総工費は二千百億円程度になると報告。文科省はさらに工期短縮やコスト削減を図るよう指示。

 3月25日 JSCが、ラグビーワールドカップ(W杯)に間に合う19年春に完成させるには、開閉式屋根の施工を五輪後にする必要があると文科省に報告。

 4月10日 JSCの河野一郎理事長が下村文科相に面会。前記事項と合わせ、JSCとゼネコンの見積額が大きく乖離(かいり)していると報告。

 5月18日 下村文科相が舛添要一都知事と会談し、開閉式屋根の五輪後の施工、可動席の簡素化などについて言及。

 29日 建築家の槇文彦氏がデザインなどの代案を提言。

 6月15日〜22日 JSCと設計JVが価格協議を行い、文科省の確認を取った上、工事費を約二千五百二十億円とすることで大成建設、竹中工務店とも基本的に合意。

 7月7日 JSCが有識者会議を開き、(1)新国立競技場の整備はラグビーW杯、五輪後にも段階的に行う(2)工期を44カ月とし、完成は19年5月(3)工事額は二千五百二十億円(4)開閉式屋根の設置を前提とし、運営収支は均衡する見通し−といった点を説明。

 9日〜 JSCが今年10月の着工の際に最低限必要な資材の調達費用などとして、スタンド工区の工事請負契約を約三十二億九千四百万円で締結。

 17日 安倍首相が整備計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直すと発表。

 8月7日 第三者による文科省の第一回検証委員会が開かれる。

 

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