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【経済Q&A】

独新規国債初のマイナス金利 損して「安全」買う

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 ドイツ政府が九日に入札を実施した六カ月物国債が、マイナス0・0122%の平均利回りで落札され、ドイツの新規国債では初めて「マイナス金利」となった。投資家が損をしてまでドイツ国債を買うという異例の事態だ。その背景や仕組みをまとめた。

 Q マイナス金利とはどんな現象なのか?

 A 国債は通常、政府が利息を支払って投資家から資金を借りる。これに対し、マイナス金利では、逆に投資家が金利相当分を実質的に負担し、損を覚悟で国債を保有する形になる。

 Q 投資家は、なぜ損をするのにドイツ国債を買ったのか?

 A 欧州の債務危機が深刻化し、投資家は確実にお金が返ってくる「安全資産」のドイツ国債に大量の資金を集中させている。欧州の銀行に預金しても破綻する不安があるため、マイナス金利で損をしても、安全性が高く、売買して現金化もしやすいドイツの短期国債にひとまず資金を避難させたわけだ。欧州危機が続けば、今後もマイナス金利が発生する可能性は高い。

 Q マイナス金利が生まれる仕組みは?

 A ここで言う金利とは預金金利などとは異なり、投資の「利回り」を指す。たとえば、一年後に1%の利息が得られる額面百万円の国債を、九十九万円で購入すると、一年後の満期時に額面の百万円と利息一万円で計百一万円が得られる。九十九万円の投資で二万円のもうけが出たので、この投資の利回りは2・02%となる。

 投資家が、この国債を百二万円で買うと、一年後には一万円損する。百二万円の投資に一万円の損が発生するので、利回りはマイナス0・98%という計算になる。これがマイナス金利(利回り)だ。

 Q 過去にもマイナス金利はあったのか?

 A 発行済みの国債を金融機関同士が売買する流通市場では、欧州危機が高まった昨年末以降、米国やドイツの短期国債がたびたびマイナス金利をつけている。日本では、一九九八年に短期国債がマイナス金利で取引されたことがあった。しかし、新規国債でのマイナス金利は異例だ。

 

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