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【経済Q&A】

東芝分社化の狙いは? 大規模工事受注を考慮

 東芝が主要事業を四つの子会社に分社化することを決めました。約二万四千人の従業員のうち八割が子会社に転籍します。東芝が会社の形を変える理由は何でしょうか。 (伊藤弘喜)

 Q 分社化とは。

 A 企業が社内の事業ごとに切り分けた子会社をつくることです。権限の分散化で経営の効率化が期待できる、業績が悪化した場合に親会社が子会社を売却しやすい、などの利点があるとされます。近年では二〇〇七年に日本郵政公社が分社化、郵便事業を担う会社や、ゆうちょ銀行などを傘下に収める日本郵政グループが誕生しました。

 Q 東芝が分社化に踏み切るのはなぜですか。

 A 経営破綻した米原発子会社の損失の影響が各事業に及ばないようにするためで、急場しのぎとも言えます。大規模工事を受注できなくなるのを恐れたことも理由です。建設業法は、一定規模の工事に携わる企業に対して健全な財務状況の維持を求めていますが、債務超過に陥った東芝は「条件」を満たすことが難しくなりました。工事を受注できなければ、売り上げ(一七年三月期見通しは五兆五千二百億円)が約九千億円減る恐れがあります。だから分社化で健全な子会社をつくるしかなかったのです。

 Q 分社化で従業員の待遇は変わりますか。

 A 東芝は子会社の従業員についても「従来の処遇が引き継がれる」と説明しています。ただ将来は分かりません。子会社ごとに業績の差が明確になり、給与の格差が出る可能性があります。従来のように半導体事業のもうけで他の事業の赤字を埋めることは難しくなり、各子会社は厳しい競争にさらされます。

 

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