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【経済Q&A】

日本郵政が野村不動産の買収検討 一等地活用、収益の柱に

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 海外の企業買収で巨額の損失を出したばかりの日本郵政が、収益力強化のために野村不動産ホールディングス(HD)の買収を検討しています。巨額の費用が必要になるだけでなく、畑違いと言える会社の買収を進めようとするのはなぜでしょうか。 (渥美龍太)

 Q なぜ、郵便や銀行、保険の事業を行う日本郵政が不動産会社を買収しようとしているのですか。

 A 日本郵政は国営時代からの名残で、駅前の一等地などに二兆円を超える不動産を持っています。買収で不動産のプロのノウハウを活用して開発を進め、収益の柱にしたいのです。今は金融業がグループを支えていますが、超低金利が続く中では「ジリ貧」に陥るとの懸念がありますから。

 Q でも、大きな失敗をしたばかりですよね。

 A そうです。海外の物流企業を初めて買収し、いきなり四千億円超の損失を出しました。国内の郵便事業は苦戦が続いており、早く収益の柱をつくりたいと考えて焦った面があったようです。にもかかわらず再び大きなリスクをとって、買収に踏み込むことには懸念の声がたくさん出ています。不動産の案件ごとに提携で対応すればいい、との考え方もあります。

 Q 資金に不安はないのですか。

 A オーストラリアの物流会社を買ったときは、ゆうちょ銀行のお金を活用しました。東京国際大の田尻嗣夫名誉教授は「グループ全体でみれば、保有している株式の含み益などで今も巨額の資産がある」と説明しています。

 Q とはいっても、次から次へと大きな投資をして大丈夫なのでしょうか。ゆうちょ銀行にお金を預けている人たちは、不安だと思うのですが。

 A 確かに、経営判断は慎重になるべきですね。投資で成長を目指すのは大事ですが、全国の郵便局網を守るという公共的な役割を担っている会社なのですから。それに六月一日からは郵便料金を値上げします。利用者に負担を求めており、野放図な投資は許されません。

 それに日本郵政の株の約八割は依然として政府が持っており、順次売却して東日本大震災の復興の財源に充てていく計画です。経営の失敗で株価が上がらなければ、復興にも影響するのです。

 

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