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【経済Q&A】

米産冷凍牛肉輸入制限の影響は 外食価格が上がる恐れ

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 政府は二十八日、米国産などの冷凍牛肉に緊急輸入制限(セーフガード)を発動することを決めました。八月一日から二〇一八年三月末まで、現在の38・5%の関税率が50%に引き上げられます。消費者に影響はあるのでしょうか。 (矢野修平)

 Q セーフガードとは。

 A 農産物や工業製品の輸入が急増した場合、関税を引き上げて輸入を制限することで、国内の生産者を保護する仕組みです。牛肉には一九九五年度に導入され、今回の発動は十四年ぶりです。

 Q 引き上げの対象は。

 A 現在、日本が輸入する牛肉はオーストラリア産と米国産で九割以上を占めます。日本と個別に経済連携協定(EPA)を結ぶ豪州は別の発動基準があるので、主な対象国は米国で、EPAを結んでいないカナダ、ニュージーランドも含まれます。また、対象品は牛丼やハンバーグなどの原料に使われる冷凍牛肉のみで、米国産であってもスーパーの店頭に並ぶ冷蔵輸入の牛肉は外れます。

 Q なぜ、輸入量が急増したのですか。

 A 豪州産が、干ばつの影響で生産が減って価格が上がり、比較的安くなった米国産が買われるようになったからです。さらに五月中旬、中国が米国からの牛肉輸入解禁を発表したことで、日本に入る牛肉が減ると見込んだ国内業者が輸入を増やしたことも、原因とみられています。

 Q 消費者に影響はありますか。

 A 米国産を多く使う大手牛丼チェーンなど外食業界には痛手です。吉野家ホールディングスの広報担当者は「仕入れ費用の上昇は苦しいが、価格への転嫁は考えていない」と話していますが、各社の経営判断次第では、値上げの動きが出るかもしれません。

 Q 米国の反発はありませんか。

 A パーデュー米農務長官は二十八日、声明を発表し、今回のセーフガード発動が「日本との重要な貿易関係を損なうだろう」との強い懸念を表明しました。十月にも開く次の日米経済対話で牛肉貿易が焦点になる可能性があります。

 

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