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【経済Q&A】

有価証券報告書、提出できなければどうなる? さらに延期申請も可能

 10日までに有価証券報告書を提出できなければ、東芝株には上場廃止の恐れが出てきます。東芝株は今後、どうなるのでしょう。 (木村留美)

 Q 有価証券報告書がなぜそれほど重視されるのですか。

 A 有価証券報告書には企業の決算内容をはじめ、従業員数や大株主の状況などの情報が幅広く掲載されており、従業員の平均年収や平均勤続年数も記載されています。

 このため、投資家にとっては、企業の経営状況を知る重要な判断材料になります。金融商品取引法は事業年度終了後、三カ月以内に各地の財務局に提出することを義務付けていて、三月期決算の東芝の場合、当初の提出期限は六月三十日でした。しかし東芝は監査法人と決算内容をめぐる意見が対立し、提出の延期を要請。これが認められ、現在は八月十日が期限です。

 Q 八月十日に提出できなければどうなりますか。

 A 提出延期の申請回数の上限は決められていないので、東芝は再度延期を申し出ることはできますが、延期には関東財務局の承認が必要です。延期が認められない場合、八月十日の「八営業日後」の二十三日までに提出しなければ上場廃止が決まります。東芝は不正会計問題が発覚した二〇一四年度(一四年四月一日〜一五年三月三十一日)の有価証券報告書も、二度の延期を経て一五年九月七日にようやく提出しました。

 Q もし上場廃止になれば、東芝株は価値がなくなるのですか。

 A 上場廃止になると市場での売買はできなくなります。ただ市場を介さず、株を買いたい投資家と売りたい投資家が当事者間で売買する「相対取引」をすることは可能です。このため東芝が上場廃止になっても株式会社として存続していれば、株がいわゆる「紙くず」になることはありません。

 それでも一般的に売買が活発な上場株に比べると、相対取引で扱われる株式の流通量は少ないことが大半で、株の価値が下がる可能性が高くなります。 

 

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