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【経済Q&A】

11カ国の意見調整が課題 TPP 離脱米の利益項目を「凍結」

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 米国を除く環太平洋連携協定(TPP)の参加十一カ国は二十一日、首席交渉官会合を東京都内で開きました。米国の離脱を受けて協定内容を見直す議論を二十二日まで進めます。日本が目指す早期合意に向けてどんな課題があるのでしょうか。 (矢野修平)

 Q TPPは今、どんな状況にありますか。

 A 日米など十二カ国が二〇一五年十月に大筋合意したTPPは、今年一月にトランプ米大統領が離脱を表明し、そのままでは発効が困難になりました。残った十一カ国は五月に一部を見直して米国抜きの協定を目指すことにしました。七月から月一回のペースで会合を重ねています。

 Q 協定はどう見直すのですか。

 A 協定を書き換える「修正」をすると議論が長引くため、見直しは発効の規定など最低限にとどめる方針です。米国の離脱後も米国の利益になりそうな項目については、効力を一時的に棚上げする「凍結」とする方向で各国の要望を調整しています。米国がTPPに戻れば、効力が元に戻るようにし、米国の復帰を促す狙いがあります。

 Q どんな項目が凍結になりそうですか。

 A 十二カ国の合意で「実質八年」となっていたバイオ医薬品のデータの保護期間については凍結されそうです。凍結項目に関しては、二十一日の会合を終えた段階で著作権の保護期間など約五十の要望が各国から出ており、その絞り込みが今後の焦点です。

 Q 今後の議論の見通しはどうですか。

 A 日本は十一月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での大筋合意を目指しています。しかしベトナムは米国市場への参入と引き換えに、自国への外国企業の参入規制の緩和などを受け入れたため、米抜きの協定には国内の不満があり、絞り込みの議論が滞る可能性があります。

 Q 十一カ国でのTPPが発効すれば、日本の消費者にどんな影響が出そうですか。

 A 米国以外の国との間ではTPPで合意した品目については関税が下がり、オーストラリア産の牛肉などはさらに安くなりそうです。凍結する項目は内容によっては国内の制度との調整が必要なため、まだ全体の影響は見えません。

 

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