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【経済Q&A】

財政再建「後回し」にしたら… 借金漬け 脱却難しく

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 安倍晋三首相は25日の記者会見で、消費税を増税した際の税収の使い道を、国の借金返済から教育施策に変更する方針を示しました。その通りになれば、財政健全化の指標「基礎的財政収支(プライマリーバランス)」の黒字化は難しくなります。これまで国はどのような方法で財政再建を目指してきたのでしょうか。 (白山泉)

 Q 財政健全化目標とは何でしょうか。

 A 政府が現在の「借金漬け」の状態から抜け出すための目標です。税収不足を補うために国は毎年借金を続けており、これまでの累積は約八百五十兆円になります。これは約十五年分の税収に相当し、一気に返済するのは不可能です。

 このため、まずは「借金がこれ以上増えない状態にする」ことに取り組んでいます。その指標が、その年に必要な経費をどれだけ税金で賄えているかを示す「プライマリーバランス」です。現在は地方と合わせて一八・四兆円の赤字(一七年度)ですが、二〇年度までに黒字化する目標を政府は掲げてきました。

 プライマリーバランスが黒字化できれば借金の増加はほぼ止まります。その後、積み上がった借金を少しずつ減らしていくことで財政の健全化を進めようとしています。

 Q 安倍首相の言うように消費税の使途を変えるとどうなるのですか。

 A 財政健全化に使う予定だった消費税を教育に回せば、子育て世帯の家計は軽くなります。ただ、政府が借金漬けの状態から抜け出すのは難しくなります。安倍首相も会見で、二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は「困難になる」と認めました。

 Q 財政健全化を諦めたのですか。

 A 「後回しにした」というのが実情です。安倍首相は「引き続き歳出・歳入両面からの改革を続け、達成に向けた具体的な計画を策定する」と述べ、無駄な予算の削減に取り組む考えです。

 ただ、予算の削減だけでは毎年一八・四兆円の赤字を解消するのは困難です。「アベノミクス」によって想像を超える高成長と税収増が実現しない限り、近い将来、さらなる増税が必要になる可能性があります。

 

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